著者のコラム一覧
保阪正康作家

1939年、北海道生まれ。同志社大卒。編集者を経て「死なう団事件」でデビュー。「昭和天皇」など著書多数。2004年、一連の昭和史研究で菊池寛賞。本連載「日本史 縦横無尽」が『「裏切りの近現代史」で読み解く 歴史が暗転するとき』(講談社)として好評発売中。

多くの学生に共通する「幸なれ、我が前途」の悲劇

公開日: 更新日:
学徒出陣壮行会で万歳する学徒=昭和18年11月29日、東京駅(C)共同通信社

 慶応義塾大学の学部学生は、どの程度徴兵検査を受けたのか、その比率について「慶応義塾百年史」(昭和39年6月刊)では96%に及ぶとある。学徒出陣組だった慶応出身者の調査グループの中には、昭和60年前後に各大学の比率を調べていて、この数字は他大学より少々高めだと感じたと漏らす者もい… 

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