著者のコラム一覧
藤倉善郎ジャーナリスト

1974年、東京都生まれ。カルト問題を20年以上にわたり取材。2009年にニュースサイト「やや日刊カルト新聞」を創刊し、総裁就任。著書に「『カルト宗教』取材したらこうだった」など。「徹底検証 日本の右傾化」(塚田穂高編著)、「だから知ってほしい『宗教2世』問題」などの共著も多数。

【6.22都議選ルポ】差別、陰謀論、暴力沙汰…日野市&杉並区では“トンデモ応援団”も参戦し大混乱

公開日: 更新日:

 東京都議選(22日投開票)は参院選の前哨戦とあって各党とも支援に熱が入る。それは反ワクチンや陰謀論者も同じだ。

 “陰謀論者の総力戦”の様相を呈しているのが、日野市(定数2)に立つ池田利恵候補だ。

 自民党公認で2001年に日野市議に初当選。新型コロナワクチン接種に反対して除名され、無所属となった6期目途中で自動失職した。連日、日替わりで陰謀論者が応援演説。選挙戦2日目は、昨年の反ワクチン大規模集会などで池田と登壇してきた深田萌絵氏が現れた。

 深田ファンは高齢男性が目立ち、ネット上では「深田おちんぽ騎士団」などと揶揄されている。高幡不動駅前には騎士団を含め100人近くが集まったのだが、一気に不穏に。深田氏が「LGBT理解増進法」が女性トイレでの犯罪を助長するかのような演説をしたため、聴衆の男性が「差別やめろ!」と反発。騎士団らしき高齢者がつかみかかり、群衆の中を押し回した。結局、警察に突き出されていた。

 選挙戦3日目の応援弁士は、いわゆる「買ってはいけない」シリーズで知られる船瀬俊介氏。

「私は原口(一博衆院議員)に総理大臣になれと言った。副総理は池田利恵。厚労大臣は(参院議員の)川田龍平さん。他はみんなディープステートだよ! ムサシ知ってるよな? 岸信介の時から選挙をひっくり返してきた悪魔の勢力だよ。日銀は悪魔勢力イルミナティに乗っ取られてる!」

 陰謀論ワードを恥ずかしげもなく連発するさまは、むしろすがすがしい。

■関連キーワード

最新の政治・社会記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • 政治のアクセスランキング

  1. 1

    辞意固めたか、国民民主党・玉木代表…山尾志桜里vs伊藤孝恵“女の戦い”にウンザリ?

  2. 2

    石丸現象は完全消滅…都議選で自民党と並ぶ42人擁立も新党「再生の道」は壊滅危機

  3. 3

    「1人2万円現金給付」再断念は秒読みか…SNSではブーイング止まらず、世論調査でもはっきりNO

  4. 4

    進次郎農相の“JA憎し”どこまで…「古古古古米」込み20万トン再放出の“逆兵糧攻め”で宿敵つぶしに躍起

  5. 5

    山尾志桜里氏「みそぎ」の出馬会見で火に油…延々2時間半「すみません」連呼、8年前の不倫報道には“完黙”

  1. 6

    山尾志桜里氏が参院選「公認取り消し」に至るまで…玉木国民民主またポンコツぶり露呈

  2. 7

    6.22都議選どうなる? 第1党争いは都ファ「水の女帝」vs自民「コメ将軍」の様相、玉木国民には大逆風

  3. 8

    国民民主党の失速が止まらない…“山尾志桜里騒動”で参院選は連合推薦候補も共倒れ危機

  4. 9

    都議選スタート…国民民主“沈没で”「小池一派都ファvs進次郎頼り自民」のガチンコ対決勃発

  5. 10

    進次郎氏に自民党内から不安の声…お膝元の三浦市長選で推薦候補まさかの敗北、都議選応援は“諸刃の剣”に

もっと見る

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    ドジャース佐々木朗希に向けられる“疑いの目”…逃げ癖ついたロッテ時代はチーム内で信頼されず

  2. 2

    ドジャース佐々木朗希の離脱は「オオカミ少年」の自業自得…ロッテ時代から繰り返した悪癖のツケ

  3. 3

    横浜流星「べらぼう」ついに8%台に下落のナゼ…評価は高いのに視聴率が伴わないNHK大河のジレンマ

  4. 4

    ドジャース佐々木朗希「今季構想外」特別待遇剥奪でアリゾナ送還へ…かばい続けてきたロバーツ監督まで首捻る

  5. 5

    中日・中田翔がいよいよ崖っぷち…西武から“問題児”佐藤龍世を素行リスク覚悟で獲得の波紋

  1. 6

    元横綱白鵬が突然告白「皇帝の末裔」に角界一同“苦笑”のワケ…《本当だったらとっくに吹聴しています》

  2. 7

    元横綱白鵬 退職決定で気になる「3つの疑問」…不可解な時期、憎き照ノ富士、親方衆も首を捻る今後

  3. 8

    阿部巨人の貧打解消策はやっぱり助っ人補強…“ヤングジャイアンツと心中”の覚悟なし

  4. 9

    山本舞香は“ヤンキー”より“令嬢”がハマる?「波うららかに、めおと日和」《ふかふみコンビ》で人気急上昇

  5. 10

    “貧弱”佐々木朗希は今季絶望まである…右肩痛は原因不明でお手上げ、引退に追い込まれるケースも