著者のコラム一覧
保阪正康作家

1939年、北海道生まれ。同志社大卒。編集者を経て「死なう団事件」でデビュー。「昭和天皇」など著書多数。2004年、一連の昭和史研究で菊池寛賞。本連載「日本史 縦横無尽」が『「裏切りの近現代史」で読み解く 歴史が暗転するとき』(講談社)として好評発売中。

シリーズ「第2次世界大戦と原爆」(50)原発開発計画に加わった科学者は戦後、熱心な反核運動支持者になった

公開日: 更新日:
戦後、反核の動きは世界中に(核兵器に反対するデモ=米国、1960年) (C)World History Archive/ニューズコム/共同通信イメージズ

 敗戦を認めまいとする陸海軍の本土決戦派は、ウラン爆弾によって戦況を一転させることを考えていた。それゆえに、ウラン爆弾がどれほどの時間や国力をかけて製造が可能なのか、全く見通しを持っていなかった。ただひたすら、その威力によって戦況の不利を有利に転換させようというに過ぎなかった。
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