巨人で散々も攻守で変貌 小林誠司は侍Jのオマケにあらず
打つと選手が目を丸くし、それが笑いとなってベンチに広がる。日本代表の一番のムードメーカーにもなっている小林誠司(27=巨人)の攻守にわたる活躍に、侍メンバー以上に驚いているのが他ならぬ巨人だろう。
「昨年、143試合中129試合で先発マスクをかぶりながら、チーム内での評価は散々ですからね。高橋監督もシーズン終了後、報道陣に『小林をレギュラーだとは言ってないからね』と釘を刺すほど。打撃は二の次の捕手とはいえ、昨季の打率.204は規定打席に達した打者の中でリーグ最下位。村田ヘッドコーチも『最低でも2割5分は打ってくれないと』とシビアです。監督とヘッドは、小林が日本代表に合流する直前のキャンプ中も、取材に訪れたOBに、『宇佐見がいいんです。楽しみ』と一軍未経験の大卒2年目捕手の名前を揃って挙げていました。チーム内ではとにかく、打撃もリードも厳しい目で見られている。阿部慎之助がオフの自主トレに引っ張り出してマンツーマン指導を行ったのも、そんな状況を見かねてのことです」(チーム関係者)
だから、今WBCの日本代表に選出された際も当初は、「菅野の専属捕手」「保険の保険の第3捕手」と揶揄された。