試合にはサヨナラ勝ちも 阪神スカウティングは西武に完敗

公開日: 更新日:

「いい選手が揃っているのは間違いない」

 15日に対戦した西武のメンバーを見た阪神OBがこううなった。

「中村、秋山、浅村はいうまでもなく、遊撃の源田(ドラフト3位=トヨタ自動車)の守備、走塁は抜群にいい。トヨタ時代は打撃の評価はイマイチだったようだけど、打率も・280前後でレギュラーを掴んだ。聞けば、高校、大学時代は指導者からかなり厳しく育てられ、ひたむきで芯が強い性格だという。こういう選手なら、人気、注目度の高い阪神でも、環境に左右されずやっていけるだろうね。この日の阪神の投手リレーは生え抜き選手がゼロだった。西武は、牧田や武隈ら生え抜きの好投手がたくさんいるのは羨ましくもある」

 阪神は昨年のドラフトでこの源田を3巡目で指名できたが、将来性を買って高校生投手の才木(須磨翔風)を獲得した。ある球団スカウトは、「阪神の方針が将来的に吉と出ることもあるでしょうが」と前置きして、こう続けた。

「西武のスカウティングは、『球界の寝業師』といわれた根本陸夫氏がいた時代から選手の特徴をしっかり把握し、これという選手は長い目で見て指名している。FA補強をしない球団方針もあるが、野手であれば、打撃や守備走塁で一芸に秀でた選手を下位指名し、一軍戦力として活用している。この試合でスタメンマスクをかぶった捕手の岡田(13年同6位)は、大阪ガス時代は控えだった。打撃は二の次で守備だけを評価して獲得した。阪神は昨年ドラフト5位の糸原(JX―ENEOS)が一軍戦力になっているが、西武と比べてそういう選手が少ないと感じます」

 しかも、西武は中村や浅村といった阪神のお膝元である関西出身の好選手をしっかり確保していることも特徴的だ。

 この日は原口のサヨナラ打で勝利した阪神だが、スカウティングでは西武に見習うべきところはある。

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    ドジャース佐々木朗希に向けられる“疑いの目”…逃げ癖ついたロッテ時代はチーム内で信頼されず

  2. 2

    ドジャース佐々木朗希の離脱は「オオカミ少年」の自業自得…ロッテ時代から繰り返した悪癖のツケ

  3. 3

    ドジャース佐々木朗希「今季構想外」特別待遇剥奪でアリゾナ送還へ…かばい続けてきたロバーツ監督まで首捻る

  4. 4

    中日・中田翔がいよいよ崖っぷち…西武から“問題児”佐藤龍世を素行リスク覚悟で獲得の波紋

  5. 5

    西武は“緩い”から強い? 相内3度目「対外試合禁止」の裏側

  1. 6

    「1食228円」に国民激怒!自民・森山幹事長が言い放った一律2万円バラマキの“トンデモ根拠”

  2. 7

    “貧弱”佐々木朗希は今季絶望まである…右肩痛は原因不明でお手上げ、引退に追い込まれるケースも

  3. 8

    辞意固めたか、国民民主党・玉木代表…山尾志桜里vs伊藤孝恵“女の戦い”にウンザリ?

  4. 9

    STARTO社の新社長に名前があがった「元フジテレビ専務」の評判…一方で「キムタク社長」待望論も

  5. 10

    注目集まる「キャスター」後の永野芽郁の俳優人生…テレビ局が起用しづらい「業界内の暗黙ルール」とは