受賞の楽天・浅村も首捻る“ゴールデン・グラブ”の存在価値

公開日: 更新日:

 果たして壇上に並んだ選手は皆、賞にふさわしかったか。

 28日に行われた第48回三井ゴールデン・グラブ賞の授賞式。明らかに守備より打撃で評価された選手がいるのも、毎年恒例である。そのひとりが、パの二塁部門で初受賞の楽天の浅村(29)だ。

 自身でも疑問に思ったのか、壇上では、

「自分とは縁がない賞と思っていた。まさか、取れるとは思っていなかったのでうれしい」

 と、ホンネを吐露した。

 浅村の守備率はリーグトップの.989でも、守備範囲は広くない。守備範囲の指標を示すUZRでは、パのトップはロッテ・中村奨。次点が西武・外崎だ。浅村は7失策と外崎の15個、中村の9個より少ないが、守備範囲が広い選手ほど、ギリギリで打球に追いついて失策になるケースも多い。浅村は他の二塁手なら捕れたであろう左右の打球を捕れず、ヒットにしたことは何度もある。

 かつて日本ハム時代に同賞を受賞したダルビッシュ(カブス)は常々、「守備なら自分より涌井の方が上」と話していた。ただでさえ、守備は打球判断、肩の強さ、範囲の広さ、グラブさばきなど、考慮すべき点はいくつもあるので、評価は難しいだろう。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    高画質は必要ない? 民放各社が撤退検討と報じられた「BS4K」はなぜ失敗したのですか?

  2. 2

    大手家電量販店の創業家がトップに君臨する功罪…ビック、ノジマに続きヨドバシも下請法違反

  3. 3

    落合監督は投手起用に一切ノータッチ。全面的に任せられたオレはやりがいと緊張感があった

  4. 4

    自民党総裁選の“本命”小泉進次郎氏に「不出馬説」が流れた背景

  5. 5

    「二股不倫」永野芽郁の“第3の男”か? 坂口健太郎の業界評…さらに「別の男」が出てくる可能性は

  1. 6

    今思えばあの時から…落合博満さんが“秘密主義”になったワケ

  2. 7

    世界陸上「前髪あり」今田美桜にファンがうなる 「中森明菜の若かりし頃を彷彿」の相似性

  3. 8

    三谷幸喜がスポーツ強豪校だった世田谷学園を選んだワケ 4年前に理系コースを新設した進学校

  4. 9

    広陵暴力問題の闇…名門大学の推薦取り消し相次ぎ、中井監督の母校・大商大が「落ち穂拾い」

  5. 10

    佐々木朗希いったい何様? ロッテ球団スタッフ3人引き抜きメジャー帯同の波紋