スアレス、マルテ、梅野まで…3人流出なら阪神Vさらに遠のく 引き留めで割を食うのは誰だ?

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 ストーブリーグに突入した阪神。注目は助っ人と正妻の去就だろう。2年連続セーブ王のスアレス(30=今季年俸2億6300万円)は、昨オフに2年契約を結んだが、2年目の選択権は自身にある。メジャー入りの夢を持つ助っ人右腕に対し、複数の米国球団が獲得に向けた調査をしているから退団もあり得る。

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 今季で契約が切れる中軸打者のマルテ(30=同6800万円)はソフトバンクが狙っているというし、今年国内FA権を取得した正妻の梅野隆太郎(30=同1億1000万円)は今季終盤、矢野監督に冷遇され、ベンチを温めることが多かった。FAについては「これから、じっくり考える」という。この3人が同時に退団すれば、来季の阪神は優勝どころか、Aクラスだって危うい。

 あるOBが言う。

「スアレスの流出は絶対に阻止しなければならない。誠意を見せるには5億円の複数年くらいの条件は必要でしょう。マルテは1億5000万円プラス出来高、梅野の残留には2億円の3年契約が妥当ではないか。3人だけで、単年9億円はかかるとみています」

コロナ禍の収益激減が追い打ち

 退団が濃厚といわれるサンズ(34)とエドワーズ(33)の年俸は2人合わせても約2億3000万円。3人を引き留めるには到底足りない。

 12球団は今季もコロナ禍に泣いた。4万7000人が入る甲子園も、感染対策の観客制限により満員になることは一度もなし。今季最多は巨人とのクライマックスシリーズ第2戦の2万1492人。昨年同様、球団収益は激減した。年俸は球団経費の4割から5割を占めるといわれている。前出3人の引き留めを最優先すれば、割を食う選手が多数出てくるのは当然だ。

 しかし、今季の阪神は優勝を逃したとはいえ、契約更改が待ち遠しい選手がゾロゾロいる。最多安打の近本(今季7500万円)、投手2冠(最多勝、最高勝率)の青柳(5000万円)、41ホールドの岩崎(9500万円)、2年連続2桁勝利の秋山(5100万円)。

 遊撃のレギュラーで盗塁王になった新人の中野(800万円)は大幅増が間違いないだろう。

「救援で実績を残した2年目左腕の及川(600万円)、新人左腕で10勝の伊藤将(1300万円)、前半戦を引っ張った佐藤輝(1600万円)、終盤の粘りに欠かせなかった捕手の坂本(1700万円)らも年俸は格安ですから、全員が大きなアップを期待している。主力の糸原(5500万円)や大山(1億円)だって微増では納得しないでしょう」(前出のOB)

 球団との銭闘は必至だ。

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