ソフトB馬原孝浩 09年大会の準決勝で投げた頃にはフォークイップスになっていた

公開日: 更新日:

馬原孝浩(2006、09年大会出場/現・火の国サラマンダーズ監督)

 元ソフトバンクの守護神で現在は「火の国サラマンダーズ」の監督を務める馬原孝浩氏(41)が出場した2度のWBCを語る後編は、滑るWBC球に対応するため、どんな対策を取ったのか。2009年大会で大フィーバーを巻き起こしたイチロー(マリナーズ)はどんな様子だったのか──。

  ◇  ◇  ◇

 滑るWBC球に悩まされていた。湿気がある日本にいる時はまだマシだったというが、2次ラウンド以降の米国(ペトコパーク=サンディエゴ・パドレスの本拠地)に渡ると、「空気が乾燥していて、ボールの抑えが利かなくなった」と言う。

■松坂がハンドクリームなど教えてくれたが…

「真っすぐやカットボールが抜けてしまうだけでなく、僕にとっての生命線のフォークボールもすっぽ抜けてしまう。それでも投げないと抑えられない。捕手の城島健司さん(マリナーズ)はどんどんフォークのサインを出してくる。メジャーリーガーの松坂大輔さん(レッドソックス)が、ハンドクリームやロジンバッグなど対策を教えてくれたり、指にボールを深く挟むと滑るので、ツーシームのように少し指を広げるイメージで投げるしかないとアドバイスされ、だましだましやっていました。準決勝の米国戦で八回に2失点した時には完全に『フォークイップス』になっていましたね。右肘から先の前腕がパンパンに張るから、しっかりケアをしないと故障していたと思います。毎回議論になりますが、日本のプロ野球が使うボールと統一してくれたら投手にとってはありがたいのですが……」

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    立花孝志容疑者を"担ぎ出した"とやり玉に…中田敦彦、ホリエモン、太田光のスタンスと逃げ腰に批判殺到

  2. 2

    片山さつき財務相“苦しい”言い訳再び…「把握」しながら「失念」などありえない

  3. 3

    阪神異例人事「和田元監督がヘッド就任」の舞台裏…藤川監督はコーチ陣に不満を募らせていた

  4. 4

    阪神・佐藤輝明にライバル球団は戦々恐々…甲子園でのGG初受賞にこれだけの価値

  5. 5

    高市首相「世界の真ん中で咲き誇る日本外交」どこへ? 中国、北朝鮮、ロシアからナメられっぱなしで早くもドン詰まり

  1. 6

    “文春砲”で不倫バレ柳裕也の中日残留に飛び交う憶測…巨人はソフトB有原まで逃しFA戦線いきなり2敗

  2. 7

    阪神・佐藤輝明の侍J選外は“緊急辞退”だった!「今オフメジャー説」に球界ザワつく

  3. 8

    ドジャースからWBC侍J入りは「打者・大谷翔平」のみか…山本由伸は「慎重に検討」、朗希は“余裕なし”

  4. 9

    阪神の日本シリーズ敗退は藤川監督の“自滅”だった…自軍にまで「情報隠し」で選手負担激増の本末転倒

  5. 10

    古川琴音“旧ジャニ御用達”も当然の「驚異の女優IQの高さ」と共演者の魅力を最大限に引き出すプロ根性