張本勲さんは「夢でひらめき、飛び起きて素振り」 現役時代に明かしていた「安打製造機」の苦悩と執念

公開日: 更新日:

「なあヤマ、3度も首位打者を取るとどんな球でも打てると思うだろ。そんなことはないんだぞ。オレにだって調子が悪いときはある。数字を追って悩み、苦しむとな、夢の中にも自分のスイングが出てくるもんさ」

「夢の中にですか?」

「そうさ。東映のユニホームを着た張本がポッカリ浮かんでくるのさ。そこで自分の打つ姿を客観的にみると、“コレだ”とひらめくこともある。そんなときはすぐに寝床から飛び起きて、ブンブン素振りを始めるもんよ」

 当時の張本さんは、すでに日本球界を代表する名バッターだった。どんな球に対しても左肩が下がらず、両脇が締まりインパクトまで水平にバットが出る。広角に打ち分ける技術は球界屈指で、そのバッティングは「スプレー打法」と呼ばれていた。

 そんな打撃の名人が、打てないと悩み苦しみ、夢の中にまでスイングが出てくるという。入団4年目のボクはまだまだ甘いと思った。

 今、大沢(啓二=元日ハム監督)さんと某テレビで「喝!」とスポーツ界をしかっている「御意見番」は、お腹がプックリ出ているが、この頃の張本さんはスマートでチームきっての俊足だった。シーズン終盤になって首位打者争いが激しくなると、打率を維持するために三塁線や一、二塁間にうまく転がしバントヒットを狙う。セーフになって一塁ベース上に立つと「これが伝家の宝刀だ!」と叫んで得意満面だった。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    『スマスロ ミリオンゴッド』導入から4カ月、目立つ空き台の裏でファンが期待するホールの対応

  2. 2

    U18高校代表16人の全進路が判明! プロ志望7人、早大&青学だけで計4人、社会人は2人

  3. 3

    大谷翔平「古巣エンゼルス復帰」の仰天情報! エ軍球団売却とド軍オーナー不祥事が招く急展開

  4. 4

    テレ東「日本3大吞み食べドラマ」でも栗山千明「晩酌の流儀」に注目するワケ

  5. 5

    大谷翔平は「今季終了」か…現地で飛び交う「ロスで手術中」の怪情報とその根拠

  1. 6

    花博ならぬ高市首相PR動画が大炎上! 内閣広報予算10倍超「72億円」要求への猛反発も止まらない

  2. 7

    「男系」どころか「フカ系」? 神武天皇を持ち出す"皇統2600年論"と神話の奇妙な関係

  3. 8

    東京の下町3兄弟「足立・葛飾・江戸川」安さだけじゃない意外な魅力 問題視された治安は今や改善

  4. 9

    水前寺清子(2)「私にとって星野哲郎先生は人生の師です」

  5. 10

    岸田元首相も“激怒”! 高市首相の内閣改造めぐる“パワハラ”アンケートに自民党内から非難轟々