(6)多汗症の「飲み薬」は外用薬と違って即効性がある
多汗症の治療に使える保険適用の内服薬はプロバンサイン(プロパンテリン臭化物)のみです。外用薬と同様の抗コリン作用により発汗を抑える働きがあります。
用法は1回1錠(15ミリグラム)を1日3、4回経口投与が基本。服用後30~60分ほどで効果が表れ、3時間程度持続します。つまり外用薬と違い即効性が期待できるのですが、副作用として便秘、排尿困難のほか、口渇が強く出ることがあるので長期服用が難しいといわれています。
とはいえ、顔面や頭部、胸、背中、お尻など、外用薬が使えない、もしくは範囲が広すぎる多汗症には飲むだけで効くという内服薬のメリットが生かせます。そこで会議やプレゼンテーションなどで発表をする前に「この時間だけは汗を抑えたい」と頓服で服用することも勧めています。
薬価は1錠あたり約6円。1日3回服用しても1カ月分の薬価は3割負担で200円未満と経済的な負担は小さく、外用薬などと組み合わせる治療が一般的です。
人前で話したり面接を受けるなどの場面で過度に緊張し、汗が著しく増える「精神性発汗」の方には、内服薬として「抗不安薬」が処方されることがあります。これは直接汗を止めるのではなく、緊張を和らげることで発汗のきっかけを減らす補助的な治療になります。


















