著者のコラム一覧
荒川隆之薬剤師

長久堂野村病院診療支援部薬剤科科長、薬剤師。1975年、奈良県生まれ。福山大学大学院卒。広島県薬剤師会常務理事、広島県病院薬剤師会理事、日本病院薬剤師会中小病院委員会副委員長などを兼務。日本病院薬剤師会感染制御認定薬剤師、日本化学療法学会抗菌化学療法認定薬剤師といった感染症対策に関する専門資格を取得。

午前中に昼寝をする人は死亡リスクが30%高い…健康上の問題を反映

公開日: 更新日:

「ちょっと一休み」のつもりが、じつは体に潜む“危険信号”かもしれません。今回は、日課の「昼寝」が寿命にどう関わるかという、少しドキッとする最新の研究報告を紹介します。

 これまで昼寝に関する調査は、本人の記憶に頼る「自己申告」が中心でした。しかし、米国の研究チームは、ウエアラブル端末を用いて高齢者1338人の昼寝パターンを最長19年間にわたり客観的に追跡しました。その結果、驚きの事実が判明したのです。

 まず、昼寝の「長さ」と「回数」です。解析の結果、昼寝の時間が1時間増えるごとに死亡リスクは13%高まり、回数が1回増えるごとにリスクは7%上昇することが分かりました。さらに注目すべきは「タイミング」です。午前中に昼寝をする人は、午後の早い時間に昼寝をする人に比べて、死亡リスクが30%も高かったのです。

 なぜ、昼寝がリスクになるのでしょうか? 研究チームは、昼寝そのものが直接寿命を縮めるというよりも、過度な昼寝や午前中の強い眠気が、心血管疾患や体内の慢性的な炎症、あるいは認知機能の低下といった「目に見えない健康上の問題」を反映している可能性を指摘しています。

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