地球環境待ったなし(2)エルニーニョ現象が発生する年は日本では冷夏

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「異常気象の科学」今田由紀子著

 ネパールの大洪水や欧州の熱波から千葉の線状降水帯まで、地球温暖化はいまや待ったなしのヤバさだ。

  ◇  ◇  ◇

「異常気象の科学」今田由紀子著

 異常気象の中でも特に気になるのが猛暑と豪雨。本書は東大大気海洋研究所の准教授が解説する異常気象の原理だ。日本では2023年と24年の2年間、高温記録が何カ月にもわたって塗り替えられた。折れ線グラフで見るとこの年が飛び抜けて上昇しているのだが、さらに100年間では1.4度も平均気温が上昇しているのが分かる。これは世界に比べると約2倍のスピードだという。エルニーニョ現象が発生する年は日本では冷夏になる。ところが23年はなぜか極端な高温となったのだ。実はこの年、逆に東太平洋赤道域の海水温が低くなるラニーニャ現象の影響に加え2度の台風が日本に高温をもたらしたらしい。

 本書は科学好きの少年少女が夢中になれるレベルで事細かに異常気象のメカニズムを解説。それでも線状降水帯などは発生メカニズムに未解明の点がまだ多く、スマートフォンのアプリで数時間先の天気を予想できても線状降水帯は雨雲のない場所に突如として積乱雲が発生し始めるなど、雨雲レーダーだけでは予想が難しいのだという。

 新書ながら高レベルの解説で若い科学キッズの好奇心に応えるブルーバックスらしい内容だ。 (講談社 1320円)

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