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友成那智スポーツライター

 1956年青森県生まれ。上智大卒。集英社入社後、今はなきPLAYBOY日本版のスポーツ担当として、日本で活躍する元大リーガーらと交流、米国での現地取材も頻繁に行いアメリカ野球やスポーツビジネスへの造詣を深める。集英社退社後は、各媒体に大リーグ関連の記事を寄稿。04年から毎年執筆している「完全メジャーリーグ選手名鑑」は日本人大リーガーにも愛読者が多い。

日本ハム助っ人レイエスに「70万ドル請求訴訟」 タティスJr.も敗れた“収入10%契約”の落とし穴

公開日: 更新日:

 プロ入りして間もないマイナーの有望株に、レベルアップに必要な資金を提供し、見返りにメジャーでの収入の10%を支払わせるビジネスを手がける「BLA」という会社がある。

 このBLAは急成長しており、昨年6月パドレスの看板選手タティスJr.を相手取って200万ドル提供した際の「10%契約」に基づき、未払い分320万ドルの支払いを求める訴訟を起こした。タティスが「10%契約」の支払いを中止したのは21年4月。球団と14年3億4000万ドル(約510億円)の超大型契約を交わしたため、「10%契約」をそのまま履行すると3400万ドル(約51億円)を支払わないといけなくなるからだ。

 そこでタティスは、この契約が「野球しか知らない18歳の人間の無知に付け込んだ不当なものだ」と主張し、契約そのものを無効にする作戦に出た。 

 この裁判はタティス有利と思われたが、今年5月に出た判決は敗訴だった。裁判の過程で、BLA側は、タティスが200万ドルを受け取った際に高名な野球記者のインタビューを受けたときの映像を証拠として提出。その中で彼が「これで個人トレーナーを雇えるし、食事やアパートもアップグレードできる。10%契約も怖くはない」と語っていたため“無知に付け込まれて契約”という主張が虚偽と認定されたのだ。それに加え、BLA側が、「当社は約700人のマイナーの有望株に投資しているのですが6~8割はメジャーに上がれないまま終わるので、感謝はされますが、彼らからのリターンはゼロです。その大きな損失をメジャーで成功した選手から10%いただくことで埋め合わせてビジネスが成り立っているのです」と収益構造を分かりやすく説明したことも裁判所の心証を良くしたようだ。敗訴したタティス側は納得せず控訴する手続きを取った。

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