「デビル・イン・ヘブン」河合莞爾著

公開日: 更新日:

 吉祥寺の繁華街で男が転落死。被害者は、3年前に東京湾の埋め立て地・聖洲に誕生したカジノに入り浸りで、借金を抱えていた。刑事の諏訪は、現場に落ちていた黒い天使の柄のトランプのカードが気にかかる。

 直後に聖洲署に異動した諏訪は、元同僚の田沢に歓迎会の名目でカジノの関連会社がつくる組織「聖安会」の幹部らと引き合わせられる。彼らの話では、聖洲の治安維持は警察ではなく、聖安会が設立した民間警備会社によって保たれているという。諏訪は、田沢ら聖洲署の署員と聖安会の関係を疑う。数日後、田沢が変死。表沙汰にはなっていないが聖洲署員の変死が続いていると知った諏訪は、独自に田沢の死を調べ始める。

 近未来の東京を舞台にした警察ミステリー。(祥伝社 850円+税)

最新のBOOKS記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    巨人がソフトB自由契約・有原航平に「3年20億円規模」の破格条件を準備 満を持しての交渉乗り出しへ

  2. 2

    巨人が李承燁コーチ就任を発表も…OBが「チグハグ」とクビを傾げるFA松本剛獲得の矛盾

  3. 3

    NHK朝ドラ「ばけばけ」が途中から人気上昇のナゾ 暗く重く地味なストーリーなのに…

  4. 4

    日吉マムシダニに轟いた錦織圭への歓声とタメ息…日本テニス協会はこれを新たな出発点にしてほしい

  5. 5

    巨人正捕手は岸田を筆頭に、甲斐と山瀬が争う構図…ほぼ“出番消失”小林誠司&大城卓三の末路

  1. 6

    「おこめ券」でJAはボロ儲け? 国民から「いらない!」とブーイングでも鈴木農相が執着するワケ

  2. 7

    SBI新生銀が「貯金量107兆円」のJAグループマネーにリーチ…農林中金と資本提携し再上場へ

  3. 8

    阿部巨人に大激震! 24歳の次世代正捕手候補がトレード直訴の波紋「若い時間がムダになっちゃう」と吐露

  4. 9

    ドジャース首脳陣がシビアに評価する「大谷翔平の限界」…WBCから投打フル回転だと“ガス欠”確実

  5. 10

    「ばけばけ」苦戦は佐藤浩市の息子で3世俳優・寛一郎のパンチ力不足が一因