「リトル・グリーンメン」クリストファー・バックリー著 青木純子訳

公開日: 更新日:

 テレビ司会者のバニオンは、ゲストに招いた大物政治家を番組でやり込め、人気を博している。現役大統領も容赦しない。バニオンに建設中の宇宙ステーションの件で追及された大統領はうまく答えられない。

 同じころ、近くのビルの一室でスクラブスは任務に就いていた。彼が所属する政府の秘密機関「MJ―12」は、宇宙予算拡大のため納税者にUFOや宇宙人の存在を信じさせる活動を行っている。活動は年々エスカレートして、最近では一般人をターゲットにして宇宙人による「拉致体験」を味わってもらっている。さらなる効果を狙ったスクラブスは、バニオンをゴルフ場で拉致。彼はすっかり宇宙人の存在を信じるが……。

 大統領のスピーチライターだった著者が政治の裏を風刺する痛快長編。

(東京創元社 1496円)

最新のBOOKS記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    ドジャース佐々木朗希に向けられる“疑いの目”…逃げ癖ついたロッテ時代はチーム内で信頼されず

  2. 2

    ドジャース佐々木朗希の離脱は「オオカミ少年」の自業自得…ロッテ時代から繰り返した悪癖のツケ

  3. 3

    注目集まる「キャスター」後の永野芽郁の俳優人生…テレビ局が起用しづらい「業界内の暗黙ルール」とは

  4. 4

    柳田悠岐の戦線復帰に球団内外で「微妙な温度差」…ソフトBは決して歓迎ムードだけじゃない

  5. 5

    女子学院から東大文Ⅲに進んだ膳場貴子が“進振り”で医学部を目指したナゾ

  1. 6

    大阪万博“唯一の目玉”水上ショーもはや再開不能…レジオネラ菌が指針値の20倍から約50倍に!

  2. 7

    ローラの「田植え」素足だけでないもう1つのトバッチリ…“パソナ案件”ジローラモと同列扱いに

  3. 8

    ヤクルト高津監督「途中休養Xデー」が話題だが…球団関係者から聞こえる「意外な展望」

  4. 9

    “貧弱”佐々木朗希は今季絶望まである…右肩痛は原因不明でお手上げ、引退に追い込まれるケースも

  5. 10

    備蓄米報道でも連日登場…スーパー「アキダイ」はなぜテレビ局から重宝される?