「今日の芸術」岡本太郎著

公開日: 更新日:

 死してなお、若者たちの心を揺さぶり続ける著者が1954年に刊行し、当時の大ベストセラーになった芸術論の新装版。

 人を引きつけ、歓喜させる一方で、反発・絶望させる芸術とはそもそも何なのか。氏は毎日の食べ物と同じように、人間の生命にとって欠くことのできない、絶対的な必要物であり、生きることそのものだという。しかし、そのように扱われていない社会の状況を見回しながら、「見る者に生きがいを触発させる」芸術の役割について説いていく。

 また、むずかしい、わからないといわれる現代芸術の魅力を、旧来の絵画作品と比較しながら語ったり、「新しい芸術」の「新しい」ということはどういうことかなど。

 その内容は、決して古びることなく、芸術を愛し、芸術を志す人必読の書。

(光文社 748円)

最新のBOOKS記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    巨人がもしFA3連敗ならクビが飛ぶのは誰? 赤っ恥かかされた山口オーナーと阿部監督の怒りの矛先

  2. 2

    大山悠輔が“巨人を蹴った”本当の理由…東京で新居探し説、阪神に抱くトラウマ、条件格差があっても残留のまさか

  3. 3

    悠仁さまの筑波大付属高での成績は? 進学塾に寄せられた情報を総合すると…

  4. 4

    大山悠輔に続き石川柊太にも逃げられ…巨人がFA市場で嫌われる「まさかの理由」をFA当事者が明かす

  5. 5

    織田裕二がフジテレビと決別の衝撃…「踊る大捜査線」続編に出演せず、柳葉敏郎が単独主演

  1. 6

    ロッテ佐々木朗希は母親と一緒に「米国に行かせろ」の一点張り…繰り広げられる泥沼交渉劇

  2. 7

    ヤクルト村上宗隆と巨人岡本和真 メジャーはどちらを高く評価する? 識者、米スカウトが占う「リアルな数字」

  3. 8

    どうなる?「トリガー条項」…ガソリン補助金で6兆円も投じながら5000億円の税収減に難色の意味不明

  4. 9

    「天皇になられる方。誰かが注意しないと…」の声も出る悠仁さまの近況

  5. 10

    タイでマッサージ施術後の死亡者が相次ぐ…日本の整体やカイロプラクティック、リラクゼーションは大丈夫か?