「明日ママ」内容変更 日テレの“白旗”がTV界に与える影響

公開日: 更新日:

 上智大学の碓井広義教授(メディア論)はこう言う。

「今回の内容変更はスポンサー問題が大きいと思います。タイム枠で買っているわけですから、収入自体はすぐに変わるわけではないが、これ以上もつれると局のイメージが非常に悪くなる。処置を誤ると今後のスポンサー契約にも関わるし、協議会も2度抗議しているということもあって軌道修正したのでしょう。今回の“素材”は、警察や医療現場などとは違った養護施設という一般的には知られていない世界。日テレには、それを扱うことに対する視聴者の反応をイメージする想像力が足りなかったのも大きな要素です。とはいえ、もともとのドラマ全体を検証したいと思っていたので、ある意味、残念です。日テレは<最初はこういうストーリーだったが、こういうふうに修正した>という内容を公表してもいいかな、と思います。打ち切りではないにしろ、<抗議すれば局はドラマの内容を変えるんだ>という実例を作ってしまった。こういった前例ができると、テレビ局は萎縮し、扱うテーマや表現において自主規制をするようになります」

「表現の自由」のお題目も、スポンサーには勝てないという現実をはからずも証明してしまった。

最新の芸能記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    名球会入り条件「200勝投手」は絶滅危機…巨人・田中将大でもプロ19年で四苦八苦

  2. 2

    永野芽郁に貼られた「悪女」のレッテル…共演者キラー超えて、今後は“共演NG”続出不可避

  3. 3

    落合監督は投手起用に一切ノータッチ。全面的に任せられたオレはやりがいと緊張感があった

  4. 4

    07年日本S、落合監督とオレが完全試合継続中の山井を八回で降板させた本当の理由(上)

  5. 5

    巨人キャベッジが“舐めプ”から一転…阿部監督ブチギレで襟を正した本当の理由

  1. 6

    今思えばあの時から…落合博満さんが“秘密主義”になったワケ

  2. 7

    巨人・田中将大が好投しても勝てないワケ…“天敵”がズバリ指摘「全然悪くない。ただ…」

  3. 8

    高市早苗氏が必死のイメチェン!「裏金議員隠し」と「ほんわかメーク」で打倒進次郎氏にメラメラ

  4. 9

    世界陸上「前髪あり」今田美桜にファンがうなる 「中森明菜の若かりし頃を彷彿」の相似性

  5. 10

    三角関係報道で蘇った坂口健太郎の"超マメ男"ぶり 永野芽郁を虜…高畑充希の誕生日に手渡した大きな花束