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坂倉昇平

1983年、静岡県生まれ。東京都立大学人文学部卒、京都大学大学院文学研究科修士課程修了。若者の労働問題・貧困問題に取り組むNPO法人「POSSE」理事兼雑誌「POSSE」編集長。近著に「AKB48とブラック企業」(イースト新書)がある。

「総選挙」直前連載 AKB48はブラック企業なのか<1>

公開日: 更新日:

 約300人のメンバーを抱え、毎年オーディションを行いながら、卒業者が続出しているAKB48グループには、「大量採用・大量離職」の特徴が重なるとはいえよう。

 とはいえ、AKBはあくまでも「夢を実現するためのステップ」。卒業は当たり前だ。むしろ、卒業が「ステップ」となっているのか、それともブラック企業の縮図のような「使い潰し」になっているのか、それこそが問題だ。

 実は、そのヒントとなる発言がAKBの「総監督」である高橋みなみによってなされている。彼女は今回の選抜総選挙の「公式ガイドブック」で、こう語っている。

「AKBという看板が外れたら、初期メンバーだろうが選抜メンバーだろうが、不安です」「数年後に芸能界で“AKB難民”が出ないように、伝えるべきことは伝えていきたい」

「夢のステップ」であるはずのAKBでいくら頑張っても、卒業したら「AKB難民」になる可能性があるというのだ。AKBはやはり、ブラック企業の縮図なのだろうか。それとも、それを乗り越えていくのか。選抜総選挙を前に検証してみたい。

【連載】AKB48はブラック企業なのか

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