デビュー2年でクビ 段田男は愛知で歌謡教室を開いていた

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 抜群の歌唱力に加え、角刈りのスーツ姿が強烈なインパクトを与えた段田さん、日本歌謡大賞、日本有線大賞、横浜音楽祭などで13の新人賞を受賞。たちまち人気歌手の仲間入りをした。

「川崎市内にあった市川先生のご自宅から、大田区久が原の木造おんぼろアパートに引っ越しました。給料は手取りで9万円。それが安いのか高いのか、考える時間もない忙しさで、87年2月には2枚目のシングル『男華』も出し、順調そのものの毎日でした。ところが、何の理由もなく、メンタル的に落ち込み、不安を覚えるようになったんです。心療内科で診察してもらっても、原因がわからない。仕事を休みがちになり、ついには帰省して芸能活動を休止することになりました」

 体調もある程度回復し、半年後、東京に戻った段田さんを待っていたのは、「芸能界におまえの居場所はない」という事務所社長のひと言だった。

「ボクの歌手生命は2年ちょっとで終止符が打たれました。3枚目のシングルを出したいって希望はずっと持ってるんですが、フツーに歌手デビューするのさえ難しいところ、ボクの場合は再デビューですからね。もっと難しいのに決まってる。自分の代わりに、教え子の中からプロ歌手を誕生させる。それが今の夢ですね」

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