10月「東京国際映画祭」ロゴも佐野研二郎氏デザインだった!

公開日: 更新日:

 これも“サノケン印”だった。10月22日に開幕する「東京国際映画祭2015」。カンヌやベルリンに肩を並べるべくスタートし、今年で28回目を迎える映画界の大イベントだが、ロゴデザインを担当したのが今や“日本で一番有名なデザイナー”となった佐野研二郎氏(43)だったのである。

 このロゴ、昨年の第27回から使用されているもので、JR東日本企画が主催の「交通広告グランプリ2015」にも出品され、審査対象作品1780点の中から最高賞であるグランプリを獲得。平時であれば「素晴らしい」の一言で済む話なのだが、佐野氏は過去の作品も含めて再三にわたって「パクリ」が問題視され、1日にはついに、東京五輪組織委員会が、佐野氏がデザインした2020年の東京五輪のエンブレムの使用中止を決定。今のところ、東京国際映画祭のロゴについてはパクリ疑惑は出ていないが、こんな“いわくつき”のロゴを世界に文化を発信する国際的な行事で使用して大丈夫なのか。映画批評家の前田有一氏はこう言う。

「『佐野ブランド』がすでにパクリの代名詞となった今、一日でも早く取り下げて別のロゴにするべきだと思います。むしろ、使い続ける意味が分からない。映画は昔から海賊版とのたたかいで、“中国にパクられた”の繰り返しだった。著作権にうるさく、パクリには最も敏感でなければいけない業界。それなのに佐野氏のロゴを使うなんて、ブラックジョークが過ぎます。もう開幕も近いので宣伝やチラシに相当な費用を使ってはいるでしょうが、それでもうやむやにしたまま使うリスクの方が大きいと思います」

 東京国際映画祭の事務局はどう対応するのか。日刊ゲンダイの問い合わせには「担当者が会議に入っており不在です」との回答で返事はなかったが、東京国際映画祭の権威そのものの低下も叫ばれる中での“悲劇”。果たしてサノケンの話題を超える作品はあるのか。

最新の芸能記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • 芸能のアクセスランキング

  1. 1

    立花孝志容疑者を"担ぎ出した"とやり玉に…中田敦彦、ホリエモン、太田光のスタンスと逃げ腰に批判殺到

  2. 2

    「ばけばけ」好演で株を上げた北川景子と“結婚”で失速気味の「ブギウギ」趣里の明暗クッキリ

  3. 3

    FNS歌謡祭“アイドルフェス化”の是非…FRUITS ZIPPER、CANDY TUNE登場も「特別感」はナゼなくなった?

  4. 4

    2度不倫の山本モナ 年商40億円社長と結婚&引退の次は…

  5. 5

    《もう一度警察に行くしかないのか》若林志穂さん怒り収まらず長渕剛に宣戦布告も識者は“時間の壁”を指摘

  1. 6

    女子プロレス転向フワちゃんいきなり正念場か…関係者が懸念するタレント時代からの“負の行状”

  2. 7

    学歴詐称問題の伊東市長より“東洋大生らしい”フワちゃんの意外な一面…ちゃんと卒業、3カ国語ペラペラ

  3. 8

    文春が報じた中居正広「性暴力」の全貌…守秘義務の情報がなぜこうも都合よく漏れるのか?

  4. 9

    Perfumeのっち、大学中退話が地上波TV解禁でファン安堵…「ネタに昇華できてうれしかった」の反応も

  5. 10

    福山雅治の「不適切会合問題」で紅白に地殻変動が? “やらかし”がPerfume「トリor大トリ」誘発の可能性アリ

もっと見る

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    3年連続MVP大谷翔平は来季も打者に軸足…ドジャースが“投手大谷”を制限せざるを得ない複雑事情

  2. 2

    自民党・麻生副総裁が高市経済政策に「異論」で波紋…“財政省の守護神”が政権の時限爆弾になる恐れ

  3. 3

    立花孝志容疑者を"担ぎ出した"とやり玉に…中田敦彦、ホリエモン、太田光のスタンスと逃げ腰に批判殺到

  4. 4

    最後はホテル勤務…事故死の奥大介さん“辛酸”舐めた引退後

  5. 5

    片山さつき財務相“苦しい”言い訳再び…「把握」しながら「失念」などありえない

  1. 6

    ドジャースからWBC侍J入りは「打者・大谷翔平」のみか…山本由伸は「慎重に検討」、朗希は“余裕なし”

  2. 7

    名古屋主婦殺人事件「最大のナゾ」 26年間に5000人も聴取…なぜ愛知県警は容疑者の女を疑わなかったのか

  3. 8

    阪神異例人事「和田元監督がヘッド就任」の舞台裏…藤川監督はコーチ陣に不満を募らせていた

  4. 9

    高市内閣支持率8割に立憲民主党は打つ手なし…いま解散されたら木っ端みじん

  5. 10

    《もう一度警察に行くしかないのか》若林志穂さん怒り収まらず長渕剛に宣戦布告も識者は“時間の壁”を指摘