映画「亀岡拓次」のモデル 宇野祥平は6畳一間の居候が原点

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 奥さんは、お店に映像関係の方が来ると紹介してくれ、「この子を使ってよ」と言ってくださいました。役者の仕事が入って、お店の出勤表から僕の名前が消えるまで、9年くらいお世話になりました。そのおかげで、オムライスが得意料理になったり、米の研ぎ方は、研ぎ方を知らなかったときよりも難しくなったように思います。

 30歳を過ぎて、今の暮らしになるまで、友だちの家を転々とする居候暮らしでしたけど、そういう期間を下積みとか貧乏だと思ったことはないんです。なければないで何とかなるし、いろんな人に助けていただいたおかげで、そういう意識を持たずに暮らせたんだと思います。

 いまプロの役者になれたとか、手に職をつけられたという実感はありません。映画も役者もどんな仕事でも答えのない世界だと思います。分からないまま、決めつけもせず、一つ一つの仕事と向き合いたいです。

◆宇野の最新作は「俳優 亀岡拓次」(横浜聡子監督、1月30日全国公開)。脇役を描いた作品で、宇野は主人公のモデルにもなっている。

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