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立川志の輔落語家

昭和29(1954)年2月15日、富山県射水市(旧新湊市)生まれ。51年、明治大学卒業。以降、劇団所属、および広告代理店に勤務。58年、立川談志門下入門。平成元年、にっかん飛切落語会奨励賞受賞。2年、文化庁芸術祭賞受賞、立川流真打ち昇進。19年、文化庁芸術選奨文部科学大臣賞受賞。27年、NHK放送文化賞受賞、紫綬褒章受章。

<第1回>何の根拠もないのに「いつかパルコに立つな」と

公開日: 更新日:

 立川志の輔によるパルコ劇場の公演は20年続き(1カ月公演は11年)、今年がファイナルとなった。周辺地区の再開発計画によって同劇場が建て替え工事に入るため、中断するのだ。そこで、初回から毎年欠かさず見てきた私が志の輔にインタビューし、公演の裏話や師匠談志の思い出などを語ってもらうことになった。

 まずは2月2日に最終日を迎えるまでの心境を。

「33年の落語家生活のうち20年を毎年過ごした劇場がなくなるわけですから、感慨深かったですね。思い入れのある空間を惜しみながらカウントダウンしてました」

 1996年11月の初回公演は3日間だった。それでも、パルコ劇場のプロデュース公演である。

「実は富山から上京して明大に入学した18歳の年に、安部公房作の芝居をパルコ(当時は西武劇場)で見たんです。その頃はまだ芸人を目指していたわけじゃないし、なんの根拠もないのに、なぜか『自分はいつかこの舞台に立つな』と感じたんです」

 それが落語家になって劇場の方から公演の依頼があった。

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