TV界での生き残りかけ…“コメンテーター芸人”が増殖中

公開日: 更新日:

 今のところ“コメンテーター芸人”として抜きんでているのは土田晃之と小籔千豊か。

 司会としては関東圏で放送中の「週刊リテラシー」(東京MXテレビ)の田村淳が“政治芸人”と呼びたいくらい、安倍政権をタブーなしにブッタ斬っている。

 しかし、こういう政治バラエティーの仕事が増えることを芸能プロとしては歓迎できない面もある。だれとは言わないが、ワイドショーや政治バラで突っ込んだコメントをしない芸人は、複数のCMに出ている場合が多い。タレントはCMが大きな仕事だ。スポンサーに配慮すれば、政治的な考えや社会批判を主張できない。暴言を吐いてCMを失うのは芸人も芸能プロもリスク大だ。

 だから、ズバズバとコメントする芸人はたいていCMで見ない。事務所に迷惑もかけられないから、淳くらいに吹っ切れた芸人はめったに現れないだろう。

 選挙や生活不安など問題が山積みの時代に“政治芸人”が増殖するのは結構だが、保身で同席した政治家を持ち上げるヨイショ芸人ばかりになったりして。

(作家・松野大介)

最新の芸能記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    有本香さんは「ロボット」 どんな話題でも時間通りに話をまとめてキッチリ終わらせる

  2. 2

    【広陵OB】今秋ドラフト候補が女子中学生への性犯罪容疑で逮捕…プロ、アマ球界への小さくない波紋

  3. 3

    NHK「昭和16年夏の敗戦」は見ごたえあり 今年は戦争特別番組が盛りだくさん

  4. 4

    市船橋(千葉)海上監督に聞く「高校完全無償化で公立校の受難はますます加速しませんか?」

  5. 5

    綾瀬はるか3年ぶり主演ドラマ「ひとりでしにたい」“不発”で迎えた曲がり角…女優として今後どうする?

  1. 6

    プロ志望の健大高崎・佐藤龍月が左肘手術経てカムバック「下位指名でものし上がる覚悟」

  2. 7

    中山美穂「香典トラブル」で図らずも露呈した「妹・忍」をめぐる“芸能界のドンの圧力”

  3. 8

    石破首相が「企業・団体献金」見直しで豹変したウラ…独断で立憲との協議に自民党内から反発

  4. 9

    長渕剛がイベント会社に破産申し立て…相次ぐ不運とトラブル相手の元女優アカウント削除で心配な近況

  5. 10

    ドジャース佐々木朗希“ゴリ押し”ローテ復帰が生む火種…弾き出される投手は堪ったもんじゃない