野良犬から寿司奪い…三遊亭白鳥さん明かした過酷下積み
公開日： 更新日：
実際、凄かった。頭から尻尾まで５０センチ以上はあろうかという亀を飼ってる謎のおバアちゃんや、仕事もしないで朝から晩までお経を唱えてる親子が左右隣に住み、別の部屋には４畳半にもかかわらず、入れ替わり立ち替わり１０人ほどの東南アジア系の人。取られて困るものなんてないから鍵をかけないで外出したら、見ず知らずのフィリピン人がいて、「おまえは誰だ？」って問い詰めたら、「集合場所はここですか？」って……。
■「バカ前座」と出禁の演芸場も
当然、風呂なんてありません。年中、アパートの前にある共同洗濯場で洗濯しながら、行水してましたねぇ。山手線から丸見えなのに。ご近所にある東京芸術劇場前の池袋西口公園の噴水もよくお世話になりました。
食事？ ３食どころか２食すら食えないのはしょっちゅう。たまに師匠の円丈やなぜか目をかけて下すった古今亭志ん朝師匠の仕事にご一緒させてもらえたら天国ですけど、それがなければ悲惨そのもの。
コンビニのゴミ箱で廃棄弁当を漁り、捨ててあった肉マンを持ち帰って肉マン鍋にしたり。ある日、自宅そばに寿司の折り詰めが落ちてて、野良犬とほぼ同時に発見したもんですから、お互いに牽制しましてね。食い意地に勝った私が強奪に成功したこともありました。
