会社か芝居か 山西惇が“役者一本”決意した生瀬勝久の一言

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 人気ドラマ「相棒」の角田課長が当たり役となり、バラエティーやクイズ番組、舞台で活躍している山西惇さん(53)。大学卒業後、一時はサラリーマン生活を送ったが……。

■舞台上演とのハワイ研修がモロかぶり

「食うくらいなら、なんとかなるで」

 1991年12月。暮れ近い頃だったでしょうか。大阪弁でこう言ったのは生瀬勝久さん(56)でした。

 当時、僕は関西にある石油化学メーカーの研究職のサラリーマン。アフター5に大学時代から所属していた京大の学生劇団を出発点とする「劇団そとばこまち」で役者と演出をやっていました。といっても、本業はあくまでサラリーマンです。86年に入社して以来、劇団は“趣味の延長”といったところでした。

 2歳上の生瀬さんは劇団の4代目座長で、座長になって初めての東京進出を翌92年2月に企画。上演作品「冬の絵空」の演出を僕が担当することになりました。

 ところが、上演期間と勤務先のハワイ研修がモロに重なったんですよ。場所は、大きな目標で、憧れでもあった下北沢の本多劇場。僕らは約700人収容の大阪サンケイホールで公演を打つくらい人気があっただけに、本多劇場で手を抜くわけにはいきません。かといって社命もないがしろにできない……。

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