清水富美加は第2の能年玲奈? 問われる芸能界の労働問題

公開日: 更新日:

 しかし、ある芸能プロ関係者はこう反論する。

「駆け出しの給料が小遣い程度なのは、飯を食わせ、寮代わりにマンションの部屋を提供し、レッスンを受けさせ、交通費まで生活費の全てを負担しているから。売れるか分からない新人のマネジメントはすべて事務所持ち。水着が嫌だったというが、モデル出身のタレントが最も手っ取り早く売り出せるのは水着グラビアの仕事で、その仕事を取ってきたのも事務所。あの氷川きよしもデビューから3年間は月給10万円だったのは有名な話だし、この業界はそういう下積みの中で修業し、売れっ子になっていくにつれて給料もアップしていく。清水さんのように、ようやく先行投資が実ってこれから儲けようという矢先に辞めるでは事務所はたまったもんじゃない」

 仕事内容が不満ならそう言えばいいし、契約が不満なら結ばなければいいじゃないか、というのが芸能プロ側の主張だ。しかし、ある若手女性タレントの言い分はこうだ。

「休みもスケジュールも黙って従え、仕事の選り好みなどもってのほか。嫌だなんてとても言える雰囲気じゃない。マネジャーに相談しても聞いてもらえるとはとても思えません。清水さんが『力ある大人の怖い部分を見たら夢ある若者はニコニコしながら全てに頷くようになる』と言っていたのは、すごく共感できます。売れたいという夢につけこむパワハラですよ」

 もちろん、やりかけの仕事を放置したまま一方的に退社した清水は社会人としての責任は免れない。だが、清水の出家をきっかけに、旧態依然とした芸能界の体質そのものも問題視されているのである。

最新の芸能記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    NHK朝ドラ「ばけばけ」が途中から人気上昇のナゾ 暗く重く地味なストーリーなのに…

  2. 2

    岡山天音「ひらやすみ」ロス続出!もう1人の人気者《樹木希林さん最後の愛弟子》も大ブレーク

  3. 3

    西武にとってエース今井達也の放出は「厄介払い」の側面も…損得勘定的にも今オフが“売り時”だった

  4. 4

    ドジャース大谷翔平32歳「今がピーク説」の不穏…来季以降は一気に下降線をたどる可能性も

  5. 5

    (5)「名古屋-品川」開通は2040年代半ば…「大阪延伸」は今世紀絶望

  1. 6

    「好感度ギャップ」がアダとなった永野芽郁、国分太一、チョコプラ松尾…“いい人”ほど何かを起こした時は激しく燃え上がる

  2. 7

    衆院定数削減の効果はせいぜい50億円…「そんなことより」自民党の内部留保210億円の衝撃!

  3. 8

    『サン!シャイン』終了は佐々木恭子アナにも責任が…フジ騒動で株を上げた大ベテランが“不評”のワケ

  4. 9

    ウエルシアとツルハが経営統合…親会社イオンの狙いは“グローバルドラッグチェーン”の実現か?

  5. 10

    今井達也の希望をクリアするメジャー5球団の名前は…大谷ドジャースは真っ先に“対象外"