芸能界で三十数年…あの頃に戻りたいとは思わないけれど

公開日: 更新日:

大西結花編<10>

 ことし7月に50歳の誕生日を迎えた。50代。相当大人のイメージを持っていたが、いざ自分がなってみると、30代、40代になったときと大して変わらない。とはいえ、10年後に60歳、さらに10年後には70歳になるのだ。その5年後には後期高齢者である。年月の過ぎるスピードは40代で経験済みだし、この先さらにそれは加速していくだろうから、現実として、目の前に、そうした年齢が迫っていることに驚く。

 老後のことも考え始めている。2012年に結婚した夫がいるが、私たちに子どもはいない。夫は17歳年下ながら、ある意味私より大人で、頼りにしているものの、全てを頼り切るようではいけないなと思っている。自分の世話は自分で。ひとりでもちゃんと生き切る方法を模索している。

 両親も、今のところ元気にしているが、足腰などの衰えは隠しようがない。もしも今後介護が必要となれば、放っておくわけにはいかないし、自分に対しても親に対しても、やりたいこと、してあげたいことをそれができるうちに、と思う。きっともう、そんなに時間もあるわけじゃないだろう。

 松田聖子さんに憧れて、かわいい衣装を着たアイドル歌手になるのが夢だった。それは17歳になる年にかなえられ、「アラベスク・ロマネスク」でデビューさせてもらった。このとき、実はいただいた曲も衣装も、思い描いていたイメージとは違っていたが、それは2曲目の時にはかなえられた。満足した私はもういつやめてもいいと思っていた。

最新の芸能記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    冷静になれば危うさばかり…高市バブルの化けの皮がもう剥がれてきた

  2. 2

    すい臓がんの治療が成功しやすい条件…2年前に公表の日テレ菅谷大介アナは箱根旅行

  3. 3

    歪んだ「NHK愛」を育んだ生い立ち…天下のNHKに就職→自慢のキャリア強制終了で逆恨み

  4. 4

    高市首相「午前3時出勤」は日米“大はしゃぎ”会談の自業自得…維新吉村代表「野党の質問通告遅い」はフェイク

  5. 5

    大谷翔平は米国人から嫌われている?メディアに続き選手間投票でもMVP落選の謎解き

  1. 6

    「戦隊ヒロイン」ゴジュウユニコーン役の今森茉耶 不倫騒動&未成年飲酒で人気シリーズ終了にミソ

  2. 7

    維新・藤田共同代表に自民党から「辞任圧力」…還流疑惑対応に加え“名刺さらし”で複雑化

  3. 8

    阪神の日本シリーズ敗退は藤川監督の“自滅”だった…自軍にまで「情報隠し」で選手負担激増の本末転倒

  4. 9

    志茂田景樹さんは「要介護5」の車イス生活に…施設は合わず、自宅で前向きな日々

  5. 10

    NHK大河「べらぼう」に最後まで東洲斎写楽が登場しないナゼ?