著者のコラム一覧
吉川圭三映像プロデューサー

1957年、東京都生まれ。82年日本テレビ入局。「世界まる見え!テレビ特捜部」「恋のから騒ぎ」「1億人の大質問!?笑ってコラえて!」などを手掛ける。現在、ドワンゴのエグゼクティブプロデューサー、早稲田大学表現工学科講師を務める。著書に「たけし、さんま、所の『すごい』仕事現場」(小学館)、「全力でアナウンサーしています。」(文藝春秋)がある。

大島渚編<後編>「映画とは犯罪」を体現した純粋さと挑戦力

公開日: 更新日:

「戦メリ」はカンヌ映画祭で確実にパルムドール(最高賞)を取ると期待されていた。

「カンヌじゃ、大島組は毎日のように豪勢なパーティーをやっていたんだよな。山本寛斎のカッコイイ服を着込んでさ。オイラも恥かいちゃったよな。カンヌの受賞作発表前日に、スポーツ新聞の記者がオイラのところへやってきてさ。『受賞後に取材したんじゃ明日の朝刊に間に合わないから、受賞したということであらかじめ喜んでる写真を撮らせてほしい』って言うんで、Vサインで写真を撮ったわけだよ。そしたら、受賞したのは今村昌平の『楢山節考』。翌日のスポーツ紙の見出しは『たけし、ぬか喜び』だからね。もうたまんないぜっての」

 大島さんは映画を学ぶ学生たちに「映画とは犯罪である」と言っていたという。つまりタブーに抵触しアンタッチャブルなことをやれという意味だ。小津安二郎や黒沢明をこよなく愛する、中国ドキュメンタリー作家の李纓監督はワイルドな大島さんの言葉に衝撃を受け、靖国神社をひたすら追ったドキュメンタリー映画「靖国」を発表。物議を醸し、上映中止に追い込まれた。一方、大島監督の阿部定事件を題材にした「愛のコリーダ」はわいせつ物頒布等の罪に問われた。当時問題となったのは俳優の男女(藤竜也、松田暎子)の実際の性行為のシーン。しかしこの映画、私はよく見ると愛についての極上の映画だと思うのだが。

最新の芸能記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    出家否定も 新木優子「幸福の科学」カミングアウトの波紋

  2. 2

    新木優子と結婚した中島裕翔は大正解! 吉田羊との“合鍵愛”報道から10年目…

  3. 3

    二軍で塩漬け、移籍も厳しい…阪神・梅野隆太郎に残された“代打の神様”への道

  4. 4

    ドジャース佐々木朗希またも“自己中発言”で捕手批判? 露呈した「人間性の問題」は制球難より深刻

  5. 5

    連続出塁記録に黄信号…ドジャース大谷翔平の本拠地6連戦が“鬼門”になるワケ

  1. 6

    阪神・藤川監督に「裸の王様」の懸念 選手&スタッフを驚愕させた「コーチいびり」

  2. 7

    中島裕翔に新木優子と熱愛報道 ファンから囁かれるHey! Say! JUMP脱退の背景と“問題児”の過去

  3. 8

    広瀬すず 映画賞受賞ラッシュでも残された大仕事「大河ドラマ出演」への“唯一のネック”

  4. 9

    完全復活を遂げた吉田羊と"7連泊愛"中島裕翔の明暗…恋路を阻んだ"大物"による8年前の追放劇

  5. 10

    トランプ大統領に「認知能力低下」説が急浮上 タガが外れた暴言連発で“身内”MAGA派からも正気を疑う声