著者のコラム一覧
二田一比古ジャーナリスト

福岡県出身。大学卒業後、「微笑」(祥伝社)の記者に。その後、「Emma」「週刊文春」(ともに文芸春秋)をはじめ、多くの週刊誌、スポーツ新聞で芸能分野を中心に幅広く取材、執筆を続ける。フリー転身後はコメンテーターとしても活躍。

ホリプロ<1>稼ぎ頭山口百恵の引退を乗り切った危機管理力

公開日: 更新日:

 順調な事業にも落とし穴があった。デビューから7年。80年、百恵は友和と結婚・引退する。当時の舞台裏を堀氏からこう聞いた。

「百恵から直接、相談があると言ってきたのは初めて。結婚はおよそ見当がついていましたが、引退はまったく予想もしていなかった。止められる雰囲気もなかった」

 稼ぎ頭の引退もホリプロは事前の危機管理力で乗り切った。「スタ誕」にヒントを得て、独自にアイドルを発掘すべく「ホリプロタレントスカウトキャラバン」を百恵が引退する4年前に立ち上げ、すでに順調に稼働していた。「百恵のような看板スターがいるだけで、安心して応募者も増える」という業界の手本にもなった。後にオスカープロも後藤久美子の出現で「国民的美少女コンテスト」を実施するなど他の事務所も追随。公開スカウトブームの先駆けとなった。キャラバンも榊原郁恵を皮切りに何人もの女優・タレントが生まれ、現在活躍中の深田恭子綾瀬はるか石原さとみへとつながっている。

最新の芸能記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    日本中学生新聞が見た参院選 「参政党は『ネオナチ政党』。取材拒否されたけど注視していきます」

  2. 2

    松下洸平結婚で「母の異変」の報告続出!「大号泣」に「家事をする気力消失」まで

  3. 3

    松下洸平“電撃婚”にファンから「きっとお相手はプロ彼女」の怨嗟…西島秀俊の結婚時にも多用されたワード

  4. 4

    阪神に「ポスティングで戦力外」の好循環…藤浪晋太郎&青柳晃洋が他球団流出も波風立たず

  5. 5

    俺が監督になったら茶髪とヒゲを「禁止」したい根拠…立浪和義のやり方には思うところもある

  1. 6

    (1)広報と報道の違いがわからない人たち…民主主義の大原則を脅かす「記者排除」3年前にも

  2. 7

    自民両院議員懇談会で「石破おろし」が不発だったこれだけの理由…目立った空席、“主導側”は発言せず欠席者も

  3. 8

    参政党のSNS炎上で注目「ジャンボタニシ」の被害拡大中…温暖化で生息域拡大、防除ノウハウない生産者に大打撃

  4. 9

    自民党「石破おろし」の裏で暗躍する重鎮たち…両院議員懇談会は大荒れ必至、党内には冷ややかな声も

  5. 10

    “死球の恐怖”藤浪晋太郎のDeNA入りにセ5球団が戦々恐々…「打者にストレス。パに行ってほしかった」