著者のコラム一覧
二田一比古ジャーナリスト

福岡県出身。大学卒業後、「微笑」(祥伝社)の記者に。その後、「Emma」「週刊文春」(ともに文芸春秋)をはじめ、多くの週刊誌、スポーツ新聞で芸能分野を中心に幅広く取材、執筆を続ける。フリー転身後はコメンテーターとしても活躍。

渡辺プロ<1>芸能ビジネスの原型つくった渡辺晋の創業理念

公開日: 更新日:

 芸能ビジネスのルーツは1950年代にまで遡る。現在、芸能プロは都内だけでも優に100は超え世間にも認知されるビジネスだが、当時は役者や芸人と称される芸能人に対して、偏見の目で見られ地位も低く見られていた。そんななか、「芸能人の地位向上、待遇改善」と立ち上がったのが、ジャズバンドをなりわいとしていた故・渡辺晋氏だった。自ら冷や飯を食った経験から晋氏は妻や知人と共にミュージシャンらの地位向上を図るべく、出演交渉からギャラなどを取り決め、さらにレコードや番組を制作して興行収入が入る仕組みを構築。現在の芸能ビジネスモデルの原型をつくった。1959年、名字をそのまま社名にした「渡辺プロダクション」(現・ワタナベエンターテインメント)を設立。初期にはハナ肇とクレージーキャッツ、ザ・ピーナッツらが所属。ビジネスを拡大していった。

「歌手の供給だけでなく、どうしたら面白い番組を作れるか、ナベプロの人のほうが精通していた。そのため、晋氏の自宅にテレビ局のスタッフが“ナベプロ詣で”し、日夜、会議を開いていた。車座になって侃々諤々、朝方まで討論したものです」(元テレビ局社員)

最新の芸能記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    日本中学生新聞が見た参院選 「参政党は『ネオナチ政党』。取材拒否されたけど注視していきます」

  2. 2

    松下洸平結婚で「母の異変」の報告続出!「大号泣」に「家事をする気力消失」まで

  3. 3

    松下洸平“電撃婚”にファンから「きっとお相手はプロ彼女」の怨嗟…西島秀俊の結婚時にも多用されたワード

  4. 4

    阪神に「ポスティングで戦力外」の好循環…藤浪晋太郎&青柳晃洋が他球団流出も波風立たず

  5. 5

    俺が監督になったら茶髪とヒゲを「禁止」したい根拠…立浪和義のやり方には思うところもある

  1. 6

    (1)広報と報道の違いがわからない人たち…民主主義の大原則を脅かす「記者排除」3年前にも

  2. 7

    自民両院議員懇談会で「石破おろし」が不発だったこれだけの理由…目立った空席、“主導側”は発言せず欠席者も

  3. 8

    参政党のSNS炎上で注目「ジャンボタニシ」の被害拡大中…温暖化で生息域拡大、防除ノウハウない生産者に大打撃

  4. 9

    自民党「石破おろし」の裏で暗躍する重鎮たち…両院議員懇談会は大荒れ必至、党内には冷ややかな声も

  5. 10

    “死球の恐怖”藤浪晋太郎のDeNA入りにセ5球団が戦々恐々…「打者にストレス。パに行ってほしかった」