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城下尊之芸能ジャーナリスト

1956年1月23日、福岡県北九州市生まれ。立教大学法学部卒。元サンケイスポーツ記者。82年、「モーニングジャンボ 奥様8時半です」(TBS)の芸能デスクとなり、芸能リポーターに転身。現在は「情報ライブ ミヤネ屋」(読売テレビ)、「朝生ワイド す・またん」(読売テレビ)、「バイキング」(フジテレビ)に出演中。

小泉議員を射止めた 滝クリの完璧な“情報コントロール力”

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 同様にマスコミ対応をよく知っていたのは、大手芸能プロのワタナベエンターテインメントだ。

 先日、所属タレントと社員を集め、コンプライアンスセミナーを開催した。その模様の写真をしっかりマスコミに流したのだが、反社会的勢力への闇営業問題で謹慎中の当事者である、お笑いコンビ、ザブングルの姿もあった。

 吉本興業が闇営業で所属タレントを巻き込む騒動に発展したのとは一線を画す。ザブングルは早い段階で謹慎を決め、その期間を8月いっぱいとし、9月からの仕事復帰を発表している。謹慎中に彼らが介護施設で介護ボランティアを行うという発表もあった。情報をうまくコントロールし、さらりと復帰時期の結論まで出してしまったのはうまいやり方だった。

 個人的にはザブングルとは、彼らがブレークする前に名古屋の番組で共演したことがある。松尾、加藤とも非常に真面目で優しい人柄だ。出演の合間に話をしていて、まだマスコミに出ていないし、噂にもなっていないスキャンダルを「こんな話を耳にした」と悪意なく話してくれたので、「そんな話、リポーターの僕に話しちゃダメ。あちこちでしゃべっちゃうよ」と返したら、「えっ、もちろん内緒にしてくれるでしょ」と頭から人を信じているような感じだった。

 情報というのは、かたくなに統制してしまうと必ず探索する人が出て、脇から漏れる。ワタナベエンターテインメントは情報を動かし、クリステルや小泉議員はごく近しい関係者以外は徹底的に情報を隠した。中途半端が最も悪く、そのさじ加減に組織や個人の力量が問われる。

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