著者のコラム一覧
井筒和幸映画監督

1952年12月13日、奈良県出身。県立奈良高校在学中から映画製作を始める。75年にピンク映画で監督デビューを果たし、「岸和田少年愚連隊」(96年)と「パッチギ!」(04年)では「ブルーリボン最優秀作品賞」を受賞。歯に衣着せぬ物言いがバラエティ番組でも人気を博し、現在は週刊誌やラジオでご意見番としても活躍中。

香港の抗議デモ 事態を日本の若者はどう思っているんだ?

公開日: 更新日:

 ひとつ、お薦めしたい渋い映画がある。「荒野の誓い」という、バットマン役でお馴染みのカメレオン俳優クリスチャン・ベールが騎兵隊に扮した西部劇だ。産業革命によって文明文化は広がったものの、19世紀のアメリカ西部はまだまだ野蛮が支配する世界。騎兵隊一行は先住民のインディアンを制圧するために戦争を繰り返した後、捕虜にしたシャイアン族の一家をモンタナの居留地に移住させる任務に就く。向かう荒野の先々で地獄が待ち受けている。服従しないコマンチ族の急襲で夫も子供も皆殺しにされた女を拾い、一行は居留地を目指す。のどかな西部の景色などどこにもない。白人と先住民はいつになれば共存できるのか。リアリズムに徹した映像がその極限を描く。

 そして、今でも銃を手放せないアメリカ人を照射する。香港の雨傘から始まって、警察の暴力、銃器、核ミサイル、いろいろと考えさせられたよ。

最新の芸能記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    阪神・梅野がFA流出危機!チーム内外で波紋呼ぶ起用法…優勝M点灯も“蟻の一穴”になりかねないモチベーション低下

  2. 2

    梅野隆太郎は崖っぷち…阪神顧問・岡田彰布氏が指摘した「坂本誠志郎で捕手一本化」の裏側

  3. 3

    国民民主党「選挙違反疑惑」女性議員“首切り”カウントダウン…玉木代表ようやく「厳正処分」言及

  4. 4

    阪神に「ポスティングで戦力外」の好循環…藤浪晋太郎&青柳晃洋が他球団流出も波風立たず

  5. 5

    本命は今田美桜、小芝風花、芳根京子でも「ウラ本命」「大穴」は…“清純派女優”戦線の意外な未来予想図

  1. 6

    巨人・戸郷翔征は「新妻」が不振の原因だった? FA加入の甲斐拓也と“別れて”から2連勝

  2. 7

    時効だから言うが…巨人は俺への「必ず1、2位で指名する」の“確約”を反故にした

  3. 8

    石破首相続投の“切り札”か…自民森山幹事長の後任に「小泉進次郎」説が急浮上

  4. 9

    今田美桜「あんぱん」44歳遅咲き俳優の“執事系秘書”にキュン続出! “にゃーにゃーイケオジ”退場にはロスの声も…

  5. 10

    参政党のSNS炎上で注目「ジャンボタニシ」の被害拡大中…温暖化で生息域拡大、防除ノウハウない生産者に大打撃