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井筒和幸映画監督

1952年12月13日、奈良県出身。県立奈良高校在学中から映画製作を始める。75年にピンク映画で監督デビューを果たし、「岸和田少年愚連隊」(96年)と「パッチギ!」(04年)では「ブルーリボン最優秀作品賞」を受賞。歯に衣着せぬ物言いがバラエティ番組でも人気を博し、現在は週刊誌やラジオでご意見番としても活躍中。

饒舌なタクシー運転手 市井の人のほうがよっぽどオモロイ

公開日: 更新日:

「厚生労働省の上野政務官というチンピラ衆院議員のアホンダラが、人材派遣会社からの頼みごとで、外国人労働者の在留申請のために、法務省に『口利き』しくさって、1人につき2万で100人で200万円もカスリ取ってやがったんでっせ! こっちゃ、マジメにやり直そう思て、東京まで流れてきたのに」

 タクシーに乗るなり年配の運転手さんがまくし立ててきたので、久しぶりにヤサグレな河内弁が耳に飛び込んできて、笑ってしまった。

「監督! 笑いごとちゃいまっせ、やっぱりいまだに自民党の若いやつっちゅーのは、口利いたる言うてカネもらってんやな。悪徳ブローカーよりタチの悪い政治家なんか刑務所送りでっせ!」と言うわ、言うわ、また笑ってしまった。俺も「正義ぶったことばっかり適当に言い合ってる昼のワイドショーのコメント屋たちより、アンタの方がよっぽどオモロイわ。代わって出演してほしいな」と応じると、運転手さんの口が止まらなくなった。

「監督、あのフランスで開かれとったG7ちゅー親分大会ってアレ、何の意味あるんかな? トランプのドアホも子分のアベもどいつもこいつも、我らの国が一番やって、それだけ言うてメシ食うて別れよっただけや。あの子分も何のために飛行機飛ばして行ってんねん! 国のカネ使いまくりやがって! 韓国大統領が日本にアヤつけて、悶着起こしてる話、あれも、どっちも我が国のことばっかり言うてるだけじゃアカンわ。日本から手打ちにいく“これやったる代わりにこれでどうや”って、男前な政治家おらんのかいな」

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