著者のコラム一覧
桧山珠美コラムニスト

大阪府大阪市生まれ。出版社、編集プロダクションを経て、フリーライターに。現在はTVコラムニストとして、ラジオ・テレビを中心としたコラムを執筆。放送批評誌「GALAC」に「今月のダラクシー賞」を長期連載中。

残念な「テセウスの船」のメーク…「麒麟がくる」と対照的

公開日: 更新日:

 どうにもこうにも納得できないのがTBS系ドラマ「テセウスの船」。

 平成元年に起きた謎の連続毒殺事件の犯人として逮捕された父親の、無実を信じて息子が立ち上がるストーリー。過去と未来を行き来する、いわゆるタイムスリップものだ。

 主人公の田村心を演じるのは竹内涼真。そして事件後、殺人犯として逮捕され、現在も無実を主張する父・佐野文吾に鈴木亮平。他に上野樹里榮倉奈々、麻生祐未、安藤政信……キャストも豪華で見応え十分だ。

 納得いかないのは特殊メークだ。事件当時、主人公は母親のお腹の中にいる。当然、現代では父親の鈴木亮平も母親の榮倉奈々もみんな31年分年を取っていることになるが、それを本人たちが老けメークでやっちゃっている。突然、コントが始まったかと思った。

 体重を自在にコントロールし、役になりきる鈴木は特殊メークに頼らずとも、どうにかできたと思うし、現代のシーンはダブルキャストで相応の年代の女優が演じた方がよかったのでは。

 この雑な仕事はなんだと思って調べたら、担当はハリウッドでも活躍する特殊メークのパイオニア・江川悦子というから2度びっくり。さてはTBSがギャラをケチったか。

■関連キーワード

最新の芸能記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    日本は強い国か…「障害者年金」を半分に減額とは

  2. 2

    SBI新生銀が「貯金量107兆円」のJAグループマネーにリーチ…農林中金と資本提携し再上場へ

  3. 3

    巨人が李承燁コーチ就任を発表も…OBが「チグハグ」とクビを傾げるFA松本剛獲得の矛盾

  4. 4

    「おこめ券」でJAはボロ儲け? 国民から「いらない!」とブーイングでも鈴木農相が執着するワケ

  5. 5

    NHK朝ドラ「ばけばけ」が途中から人気上昇のナゾ 暗く重く地味なストーリーなのに…

  1. 6

    侍Jで加速する「チーム大谷」…国内組で浮上する“後方支援”要員の投打ベテラン

  2. 7

    石破前首相も参戦で「おこめ券」批判拡大…届くのは春以降、米価下落ならありがたみゼロ

  3. 8

    阿部巨人に大激震! 24歳の次世代正捕手候補がトレード直訴の波紋「若い時間がムダになっちゃう」と吐露

  4. 9

    ドジャース首脳陣がシビアに評価する「大谷翔平の限界」…WBCから投打フル回転だと“ガス欠”確実

  5. 10

    高市政権の物価高対策「自治体が自由に使える=丸投げ」に大ブーイング…ネットでも「おこめ券はいらない!」