著者のコラム一覧
大高宏雄映画ジャーナリスト

1954年浜松市生まれ。明治大学文学部仏文科卒業後、(株)文化通信社に入社。同社特別編集委員、映画ジャーナリストとして、現在に至る。1992年からは独立系を中心とした邦画を賞揚する日プロ大賞(日本映画プロフェッショナル大賞)を発足し、主宰する。著書は「昭和の女優 官能・エロ映画の時代」(鹿砦社)など。

ダークホース的映画「ミッドサマー」なぜか若い女性が支持

公開日: 更新日:

 全く不思議な現象だというべきか。20代から30代の女性中心に、ある米映画がヒットしている。「ミッドサマー」(ファントム・フィルム配給)という作品で、ホラーともサスペンスともつかない筋書きながら、身の毛もよだつような怖い描写が連続する。いわゆるエグいシーンも多い。

 全国で106スクリーンの公開形態なので、大々的な宣伝があったわけではない。もちろん、よく知られた俳優は誰一人出ていない。普通なら、今どきの女子が詰めかけるような作品ではない。彼女たちは、いったいどこで情報を得て、何に関心を持ったのか。

 米国に住む若い男女4人が仲間の1人に誘われ、彼の郷里であるスウェーデンの片田舎の村に赴く。向かった先は、ある共同体の人々が住む広大な土地だった。そこで、さまざまな奇態な儀式が9日間ぶっ通しで行われる。恐怖劇の開幕である。

 アリ・アスター監督の前作「へレディタリー/継承」は、ホラーとして評価が高かった。前作からのファンの期待は高かったというわけだが、新作情報の浸透はファンだけにとどまらなかったようだ。SNSなどで広がるや先の女子たちにも響いたとみられる。若いヒロインの涙を流す表情が鮮烈なポスターも目を引いたと聞く。

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