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二田一比古ジャーナリスト

福岡県出身。大学卒業後、「微笑」(祥伝社)の記者に。その後、「Emma」「週刊文春」(ともに文芸春秋)をはじめ、多くの週刊誌、スポーツ新聞で芸能分野を中心に幅広く取材、執筆を続ける。フリー転身後はコメンテーターとしても活躍。

ジャニーズ帝国の勝因は「ライバルを作らせなかった」こと

公開日: 更新日:

ジャニーズのルーツ編(15)

 さまざまなブームが生まれては消え、消えては生まれる芸能界。失神する女性まで現れた60年代後半のグループサウンズ(GS)。男性の視線をクギ付けにしたC.C.ガールズなどセクシーグループが躍動した90年代。いずれも4年ほどで終焉したが、芸能界のブームは4年サイクルぐらいで回っている。ある音楽関係者は「ブームに便乗するように乱造するのが芸能界。後発は未完成のままブームに便乗して出せば多少は売れても、市場を飽和状態にする速度を上げる。飽きてきたところにまったく正反対のような人を出すことで人の目が移る。“動”のGSブームに代わって出てきたのが“静”の森進一だったように」と話していた。

 ジャニー喜多川氏が作った男性アイドルも当時の業界内では「可愛いだけの少年グループなんて、一過性で終わる」「アイドル生命は長くて4年」と甘く見られていたが、昨年で活動休止した嵐は20年もの間、一線を走り続けた。

 息の長いアイドルを作り続け事務所は「帝国」と呼ばれる大企業になった。長続きした要因はさまざまあるが、外にライバルがいないことも大きかった。

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