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二田一比古ジャーナリスト

福岡県出身。大学卒業後、「微笑」(祥伝社)の記者に。その後、「Emma」「週刊文春」(ともに文芸春秋)をはじめ、多くの週刊誌、スポーツ新聞で芸能分野を中心に幅広く取材、執筆を続ける。フリー転身後はコメンテーターとしても活躍。

ジュニアたちに会うと彼らはさまざまなドラマを抱えていた

公開日: 更新日:

ジャニーズのルーツ編(17)

 光と影――。

 スポットライトを浴びる者もいれば、浴びることなく去っていく者もいる。それが芸能界の厳しさでもあるがジャニーズではスポットを浴びる前のジュニアの段階で去っていく者もいる。先日、22歳定年制を2023年から導入すると発表したのは画期的なことだと改めて思う。

 定年制などなかった時代、「いつになったらテレビに出られるのだろう」という淡い期待もむなしく自ら去っていく少年もいた。

 放送中の人気ドキュメンタリー「バース・デイ」(TBS系)がよく取り上げる“プロ野球戦力外通告を受けた選手とその家族”がそのままジャニーズにも当てはまる。東山紀之がナレーションを務めているのが何とも皮肉だが、ジュニアが人知れず辞めてもメディアが取り上げることはない。そんな元ジュニアに関心を持ち、取材を始めた。まさに「バース・デイ」そのものだった。

 入所から辞めていくまでの経緯が主な目的だったが、元タレントの告発本の影響で、ジャニー喜多川氏のセクハラの実態が話題になっていた時期で、併せて聞く意図もあった。さまざまな角度から予備取材を重ねるうち、大きな企画が生まれた。1999年、「週刊文春」で始まった「セクハラ追及キャンペーン」の連載。私も取材メンバーのひとりだった。

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