(4)「働く」とは何か…個人の問題か企業の問題か

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 働いているのに、働けていない。出勤はしているが本来のパフォーマンスを出せない──プレゼンティーズムと呼ばれるこの状態は、個人の問題なのか。それとも企業の問題なのか。

 ここまで見てきたように、プレゼンティーズムの背景には、メンタル不調、生活習慣、職場環境など、さまざまな要因が絡み合っている。単純に「本人の問題」とも、「会社の責任」とも言い切れない。だが、日本の職場に特有の構造が、この問題をより見えにくくしているのも事実だ。

 例えば海外では、パフォーマンスが出なければ配置転換や解雇も現実的な選択肢となる。仕事ができない状態が続けば、「そのポジションに適していない」と判断される。一方、日本では雇用を守ることが前提にある。簡単には解雇できない。それは労働者を守る仕組みにも見えるが、その裏で「働けていない状態」が組織の中にとどまり続ける構造も生まれる。

 本来であれば、業務の調整や配置転換、評価の見直しといった対応が必要になる。だが現実には、「能力不足」という言葉に踏み込むことは難しい。評価に触れれば、不当評価やハラスメントと受け取られるリスクもある。その結果、問題は個人の中に押し込められる。

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