ごく普通の人々が犯した最初で最後の犯罪とは?「わたしたちが泥棒になった理由」松尾由美著

公開日: 更新日:

「わたしたちが泥棒になった理由」松尾由美著

 日曜の午後、実家の母から電話があり、亡き祖母の部屋を片付けていたら、「すみれさんへ」と書かれた分厚い封筒が出てきたので、そのまま宅配便で送るという。さらに母は、8年前の新聞の切り抜きが出てきたと話し出す。記事は高齢の女性が京都の大学の研究所に現れ、名乗りもせずに現金で1000万円を寄付したことを伝えるものだという。母の話からすみれは、8年前の出来事を思い出す。友人の見舞いで広島に行った帰りの新幹線から電話をかけてきた祖母は、すみれに広島のある企業の社長と某政治家の関係をネットで調べてくれと依頼。調べたことを伝えると、実はその社長の息子を誘拐したというのだ。(「おばあちゃんの旅」)

 ほかにも双子姉妹など、市井の人々が犯した人生最初で最後の犯罪を描くミステリー集。 (新潮社 693円)

最新のBOOKS記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    NHK3年連続赤字で番組制作費82億円カット…タモリもダーウィンも華大も豊臣もピンチ!

  2. 2

    萩本欽一〈24〉相方の坂上二郎さんとは「遊ばない・食事しない・夢を語らない」を徹底した事情

  3. 3

    289億円負債で経営破綻した絆ホールディングスと政界の“不可解なキズナ”を福祉関係者が注視

  4. 4

    バナナマン日村が簡単に復帰できそうにない「もう1つの理由」…レギュラー11本抱える人気者のジレンマ

  5. 5

    日テレが「news LOG」和久田麻由子を全面バックアップできない切実事情…佐藤栞里や有働由美子との決定差

  1. 6

    「愛子天皇」潰しが国会の最優先法案? 麻生副総裁の野望に振り回される皇室と国民生活

  2. 7

    本田圭佑がサッカーW杯解説で「独り勝ち」 テレビ&CM争奪戦ボッ発で“ワリを食った”あの人

  3. 8

    高市首相の「反社会性パーソナリティー」を精神科医が懸念…海外メディアもG7での“虚勢”をさらし上げ

  4. 9

    元ボクシング世界王者・薬師寺保栄が妻に無断でレースQの愛人を「養女」に…妻が明かした苦しい胸中

  5. 10

    ソフトバンク中村晃が現役引退へ…当面の仕事は「幼稚な二軍選手」の根性叩き直し