著者のコラム一覧
SALLiA歌手、音楽家、仏像オタク二スト、ライター

歌って作って踊るスタイルで話題を呼び、「イデア」でUSEN 1位を獲得。2018年より仏像オタクニストの活動を始め、初著「生きるのが苦しいなら」は紀伊國屋総合ランキング3位を獲得。近著に「アラサー女子、悟りのススメ。」(オークラ出版)がある。

YOASOBIの1stアルバムを解析 配信王者が伝えるCDの魅力

公開日: 更新日:

■パッケージとしての強み

 そんな YOASOBIらしい"遊び心"は、今回の「THE BOOK」の作り方にも表れている。

 1曲目は"終章"を意味するインストゥルメンタル「Epilogue」から始まり、そのまま今作のリード曲「アンコール」へと続く、初手からクライマックス感を演出しながら失速することなく次曲へと続いていく。

 まさに前のページか次のページに意味を持たせ、ページの連続が作品を生むように、一つ一つが完成された"楽曲(物語)"でありながら、「THE BOOK」という物語の一部でもあるかのようだ。

 サブスクにより、欲しい曲だけダウンロードして聞く人たちも増えているが、CDの魅力はやはり並べて聞いて初めて"作品として成立する"パッケージとしての強みだろう。

 配信リリースで活躍の場を拡げたYOASOBIだが、今作を聞いて"CDという形あるコンテンツに対するリスペクト"を持っているであろうことが感じ取れる。

最新の芸能記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    「おまえになんか、値がつかないよ」編成本部長の捨て台詞でFA宣言を決意した

  2. 2

    【原田真二と秋元康】が10歳上の沢田研二に提供した『ノンポリシー』のこと

  3. 3

    カーリング女子フォルティウスのミラノ五輪表彰台は23歳リザーブ小林未奈の「夜活」次第

  4. 4

    3度目の日本記録更新 マラソン大迫傑は目的と手段が明確で“分かりやすい”から面白い

  5. 5

    国分太一“追放”騒動…日テレが一転して平謝りのウラを読む

  1. 6

    福山雅治&稲葉浩志の“新ラブソング”がクリスマス定番曲に殴り込み! 名曲「クリスマス・イブ」などに迫るか

  2. 7

    「えげつないことも平気で…」“悪の帝国”ドジャースの驚愕すべき強さの秘密

  3. 8

    松岡昌宏も日テレに"反撃"…すでに元TOKIO不在の『ザ!鉄腕!DASH!!』がそれでも番組を打ち切れなかった事情

  4. 9

    年末年始はウッチャンナンチャンのかつての人気番組が放送…“復活特番”はどんなタイミングで決まるの?

  5. 10

    査定担当から浴びせられた辛辣な低評価の数々…球団はオレを必要としているのかと疑念を抱くようになった