著者のコラム一覧
荒木経惟写真家

1940年、東京生まれ。千葉大工学部卒。電通を経て、72年にフリーの写真家となる。国内外で多数の個展を開催。2008年、オーストリア政府から最高位の「科学・芸術勲章」を叙勲。写真集・著作は550冊以上。近著に傘寿記念の書籍「荒木経惟、写真に生きる。荒木経惟、写真に生きる。 (撮影・野村佐紀子)

<27>子どもの頃、遊び場は「投げ込み寺」遊女の墓場だった

公開日: 更新日:

 これがオレの花を撮った最初、「花人生」の始まりだね。最初から“死の匂い”がある。子どもの頃から遊び場が墓場だったでしょ。それに吉原が近くにあって、遊女の匂いもある。「投げ込み寺」で遊んでたんだから、“死とエロス”が染み付いてるんだ。昔、桑原甲子雄さん(写真家・写真評論家、2007年没)がオレのことを「おいらんの白粉の匂い……」と書いてくれたことがあるんだよ。(「……おいらんの投げ込み寺で名高い浄閑寺のそばにある。だから荒木のうつす写真は、おいらんの白粉の匂いとどぶの藪ッ蚊の泣きごえがきこえてくるのだ」と桑原は新聞に書いている)

(構成=内田真由美)

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