ユニット「成金」で切磋琢磨 師匠から仲間を大切にしろと

公開日: 更新日:

 2014年4月、宮治は国立演芸場で、年に4回の独演会を始めた。二つ目になって3年目の若手では異例の挑戦だが、1回目から満員御礼の大入りだった。

「二つ目になりたての僕が、もがき苦しんでる姿を見てもらおうというスタンスがお客さまに受け入れられたのかも知れません。常連客が増えるにつれて、高座と客席の息が合うようになってきたのを感じました」

 それは若手の会としては理想的である。会は現在も続いており、先月3日に見に行った。コロナ対策で客席は半分しか入れなかったが、トリで演じた人情噺「ねずみ穴」は見事な出来栄えで、真打ちの芸だった。

「笑うところでは笑い、聞き入るところでは聞き入ってくれます。僕は、いいお客さまに育てられたんだとつくづく思います」

 ひょっとして、会を続けた7年の間に、宮治と一緒にお客も成長したのかもしれない。

■若手ユニット「成金」で切磋琢磨

 もうひとつ宮治を成長させた会がある。それは落語芸術協会の若手ユニット「成金」である。

最新の芸能記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    巨人がソフトB自由契約・有原航平に「3年20億円規模」の破格条件を準備 満を持しての交渉乗り出しへ

  2. 2

    巨人が李承燁コーチ就任を発表も…OBが「チグハグ」とクビを傾げるFA松本剛獲得の矛盾

  3. 3

    NHK朝ドラ「ばけばけ」が途中から人気上昇のナゾ 暗く重く地味なストーリーなのに…

  4. 4

    日吉マムシダニに轟いた錦織圭への歓声とタメ息…日本テニス協会はこれを新たな出発点にしてほしい

  5. 5

    巨人正捕手は岸田を筆頭に、甲斐と山瀬が争う構図…ほぼ“出番消失”小林誠司&大城卓三の末路

  1. 6

    「おこめ券」でJAはボロ儲け? 国民から「いらない!」とブーイングでも鈴木農相が執着するワケ

  2. 7

    SBI新生銀が「貯金量107兆円」のJAグループマネーにリーチ…農林中金と資本提携し再上場へ

  3. 8

    阿部巨人に大激震! 24歳の次世代正捕手候補がトレード直訴の波紋「若い時間がムダになっちゃう」と吐露

  4. 9

    ドジャース首脳陣がシビアに評価する「大谷翔平の限界」…WBCから投打フル回転だと“ガス欠”確実

  5. 10

    「ばけばけ」苦戦は佐藤浩市の息子で3世俳優・寛一郎のパンチ力不足が一因