著者のコラム一覧
ラサール石井参議院議員

1955年生まれ。大阪市出身。渡辺正行、小宮孝泰と結成したお笑いトリオ「コント赤信号」で人気に。声優、俳優、司会者、脚本家、演出家、コラムニストとして活躍。第23回読売演劇大賞優秀演出家賞受賞。2025年、参院選に社民党から立候補し当選。副党首に就任。

ひたすら「感動」をあおる五輪報道 皆はき違えていないか

公開日: 更新日:

 本当にオリンピックやるんですか?

 水泳の池江選手が日本選手権100メートルバタフライで優勝を果たし、東京五輪リレーでの出場権を得た。白血病から2年でのこの成果は奇跡的で、その努力、その精神力には心底頭が下がる。涙のインタビューは感動的で、コロナ禍の暗い世の中、国民に大きな勇気を与えた。

 コロナがなければ開催は去年だったわけだからおそらく復活はなかったことを思えば、なんとも予想外の展開で、今回の大会が無事開かれて出場させてあげたいと思うのは人情だろう。ひねくれた私の心にもそういう気持ちはある。

 しかし、選手や国民の純粋な気持ちを利用して「よし。これでやれる!」とほくそ笑んでいる不純なやからがその向こうにいるかと思うと、前回の大会で10歳ぐらいだった頃のようなオリンピック万歳と思える少年の気持ちにはなれない自分がいるのだ。それは1年前の国立競技場に池江選手を一人立たせ「2020+1」と謳った、あのピッグ辞任の佐々木氏の演出に違和感を覚えた、物事の裏を見てしまう大人になった自分である。

■関連キーワード

最新の芸能記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    松任谷由実が矢沢永吉に学んだ“桁違いの金持ち”哲学…「恋人がサンタクロース」発売前年の出来事

  2. 2

    ヤクルト「FA東浜巨獲得」に現実味 村上宗隆の譲渡金10億円を原資に課題の先発補強

  3. 3

    農水省「おこめ券」説明会のトンデモ全容 所管外の問い合わせに官僚疲弊、鈴木農相は逃げの一手

  4. 4

    早大が全国高校駅伝「花の1区」逸材乱獲 日本人最高記録を大幅更新の増子陽太まで

  5. 5

    timelesz篠塚大輝“炎上”より深刻な佐藤勝利の豹変…《ケンティとマリウス戻ってきて》とファン懇願

  1. 6

    早瀬ノエルに鎮西寿々歌が相次ぎダウン…FRUITS ZIPPERも迎えてしまった超多忙アイドルの“通過儀礼”

  2. 7

    国民民主党“激ヤバ”女性議員ついに書類送検! 野党支持率でトップ返り咲きも玉木代表は苦悶

  3. 8

    池松壮亮&河合優実「業界一多忙カップル」ついにゴールインへ…交際発覚から2年半で“唯一の不安”も払拭か

  4. 9

    波瑠のゴールインだけじゃない? 年末年始スクープもしくは結婚発表が予想される大注目ビッグカップル7組総ざらい!

  5. 10

    アヤックス冨安健洋はJISSでのリハビリが奏功 「ガラスの下半身」返上し目指すはW杯優勝