著者のコラム一覧
髙橋裕樹弁護士

「すべては依頼者の笑顔のために」がモットー。3000件を超す法律相談実績を持ち、相続や離婚といった身近な法律問題から刑事事件、企業法務まで何でもこなすオールマイティーな“戦う弁護士”。裁判員裁判4連続無罪の偉業を成し遂げた実績を持つ。アトム市川船橋法律事務所。

最高裁「旧警備業法は違憲」の教訓 法律も常にアップデートが必要な時代

公開日: 更新日:

 障害のある人の「働く権利」をめぐる注目の最高裁大法廷判決でした。

 2月18日、最高裁は、認知症や知的障害などで成年後見制度の「被保佐人」になると自動的に警備員の仕事を失うという法律の規定は憲法違反だと判断。大きなニュースになりました。

 この裁判の原告は、軽度の知的障害を持ちながら交通誘導の警備員として働いていました。工事現場や駐車場での誘導業務をこなし、これまで事故を起こしたことも、会社から業務上の問題を指摘されたこともないのに、2017年に、財産をめぐる親族とのトラブルから自分のお金を守るために「保佐」の審判を受けたところ、それだけの理由で失職しました。

 これは当時の警備業法に「被保佐人は警備員になれない」という規定があったことによる処理でした。

 この規定が憲法違反だと判断した最高裁の理由は、簡単にいうと、そもそも「保佐」とは不動産の売買などの重要なお金の管理を助けるための制度であり、仕事の能力とは全くの別問題。しかも2003年の法改正で、警備業に就く労働者については、警備業務を適正に行うことができるか個別に審査する規定がすでに設けられていました。さらに警備業を所管する警察庁も、個別審査規定があれば、被保佐人の欠格事由を削除しても問題はないとの判断をしていました。そのような背景もあり、被保佐人を警備業から排除する合理性はもはやないとの判断になったようです。

最新のライフ記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    侍ジャパンは2028年ロス五輪“出場”すら危うい現実 27年プレミア12が目先の焦点に

  2. 2

    サヘル・ローズさん「憲法9条がある日本は世界に平和を訴える独自の役割がある」

  3. 3

    横浜銀蝿Johnnyさん「キャロル『ファンキー・モンキー・ベイビー』のイントロと革ジャンを着て歌う姿にシビれた!」

  4. 4

    松重豊「孤独のグルメ」続投の裏にある《諸事情》とは…63歳ゴローさんがやめられない理由

  5. 5

    高市外交を「日本の恥」だと批判続出! 夕食会で踊り狂う写真をホワイトハウスが“さらし上げ”

  1. 6

    WBC惨敗は必然だった!井端監督の傲慢姿勢が招いたブルペン崩壊【総集編】

  2. 7

    “性的暴行”ジャンポケ斉藤慎二被告の「悪質性」法廷で明らかに…邪悪が跋扈する歪んだテレビ業界の権力構造

  3. 8

    相次ぐ海外勢欠場の幸運…日本勢は異例の“棚ボタ”メダルラッシュへ【25日開幕フィギュア世界選手権】

  4. 9

    『スマスロ ミリオンゴッド』が4月に登場 史上最高の射幸性を誇った初代『ミリオンゴッド』の伝説

  5. 10

    元ジャンポケ斉藤が裁判で無罪主張の裏で…妻・瀬戸サオリの“息子顔出し”と"名字"隠し投稿の意味深