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武田薫スポーツライター

1950年、宮城県仙台市出身。74年に報知新聞社に入社し、野球、陸上、テニスを担当、85年からフリー。著書に「オリンピック全大会」「サーブ&ボレーはなぜ消えたのか」「マラソンと日本人」など。

箱根駅伝は世界と無縁で半端な距離の真剣勝負 いまや国内頂点と世界挑戦の両立は難しい

公開日: 更新日:

 沿道の人垣が途切れなかった──箱根駅伝はコロナ禍から完全に立ち直り、人出は主催者発表で105万人。上りが始まる箱根湯本駅前に人が出始めたのは2009年、東洋大初優勝の立役者・柏原竜二からだ。酒井俊幸監督を招いて新たな潮流をつくった東洋大は今回14位、20年間維持したシード権は途切れた。

 17年前の優勝記録は11時間9分14秒、今年の青学大は10時間37分34秒。17位の山梨学院大まで11時間を切った背景は厚底シューズの効果だけではない。大手町の優勝会見で原晋監督はこう話した。

「原メソッドは真似できませんから隠すことはない。箱根駅伝は日本独自のレースで、世界のどこにもない特徴が山です」

 5区で3分半の差を取り戻した。だが、際立ったのは10区間のうち7人が区間3位以内の記録で走ったことだ。あるメダリストはこう言った。

あの安定度は、つまらないほど素晴らしい」

 09年に初出場を果たした頃、原監督はこんなふうに話していた。

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