著者のコラム一覧
細田昌志ノンフィクション作家

1971年、岡山市生まれ、鳥取市育ち。CS放送「サムライTV」キャスターから放送作家としてラジオ、テレビの制作に携わり、ノンフィクション作家に。7月に「沢村忠に真空を飛ばせた男 昭和のプロモーター・野口修評伝」(新潮社)が、第43回講談社本田靖春ノンフィクション賞を受賞。

「あの頃の世界戦はだいたい『姫』で決めたようなもんだから」

公開日: 更新日:

 JR目黒駅西口を出て権之助坂を三叉路まで下ると、その左手にコーヒーショップチェーンのカフェ・ベローチェがある。52年前、ここに今とは別の4階建てのビルが立っていた。野口修が社長をつとめる野口プロモーションの自社ビルである。

■野口ビル3階の雀卓で…

 1階はガラス張りでキックボクシングのジム。2階もジム。3階は社長室とオフィス。4階は選手の合宿所である。3階のオフィスには雀卓が置かれ、好きなときに麻雀が打てた。

 事実、野口修は平日の午後、気心の知れた仲間を集めて雀卓を囲んだ。主なメンバーは、三迫ボクシングジム会長の三迫仁志、新日本木村ボクシングジム会長の木村七郎、日本キックボクシング協会事務局長の遠藤進丈、その弟で野口プロモーションチーフマネジャーの遠藤晴大である。またこの当時、日本ボクシング協会の分裂にまで発展するほど三迫仁志と犬猿の仲だった協栄ボクシングジム会長の金平正紀も時折顔を出した。よほど麻雀が好きだったか、実際は周囲が言うほど不仲ではなかったかどちらかだろう。

最新の芸能記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    巨人が李承燁コーチ就任を発表も…OBが「チグハグ」とクビを傾げるFA松本剛獲得の矛盾

  2. 2

    農水省ゴリ押し「おこめ券」は完全失速…鈴木農相も「食料品全般に使える」とコメ高騰対策から逸脱の本末転倒

  3. 3

    TBS「ザ・ロイヤルファミリー」はロケ地巡礼も大盛り上がり

  4. 4

    維新の政権しがみつき戦略は破綻確実…定数削減を「改革のセンターピン」とイキった吉村代表ダサすぎる発言後退

  5. 5

    3度目の日本記録更新 マラソン大迫傑は目的と手段が明確で“分かりやすい”から面白い

  1. 6

    国分太一“追放”騒動…日テレが一転して平謝りのウラを読む

  2. 7

    粗品「THE W」での“爆弾発言”が物議…「1秒も面白くなかった」「レベルの低い大会だった」「間違ったお笑い」

  3. 8

    阿部巨人に大激震! 24歳の次世代正捕手候補がトレード直訴の波紋「若い時間がムダになっちゃう」と吐露

  4. 9

    「おまえになんか、値がつかないよ」編成本部長の捨て台詞でFA宣言を決意した

  5. 10

    巨人阿部監督の“育成放棄宣言”に選手とファン絶望…ベテラン偏重、補強優先はもうウンザリ