SNS全盛時代の情報収集術 ウェブ“タレこみ”フォームの確度がエグい

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 その一方、業界の権謀術数ではじき飛ばされたプロダクションは仕事を干され、さらに制裁や見せしめもあってタレントのスキャンダルを流されることも。そうした裏の裏の裏まで食い込んでいる記者こそが、業界と最も近いスポーツ紙では優秀とされた。芸能プロに忖度し、まるでキャンペーンか広告のようなちょうちん記事を大きなスペースで掲載することで信用を勝ち取り、その見返りにネタをもらうという構図である。「持ちつ持たれつ」というやつだ。ところがタブーとされたタレントの独立や移籍が当たり前になり、SNSでタレント自らが仕事をつくり、PRまでする現在、情報も拡散していく。

 そして、今やネタの大きな発信源は当事者か、極めて近い関係者だ。

■ウェブの“タレこみ”フォームが怒り、ねたみの受け皿に

「最近のタレこみの凄いのは、情報提供者からの情報の確度。当事者か、それに近い関係者が、恨みを晴らすため、もしくはお金のためにリークしてくるのですから微細に及んでいるんです。有名人との不倫の末に捨てられたとか、SNSでタレント自らが仕事をつくり、PRで投稿者を誹謗中傷する書き込みがあまりにひどく、しかも多いため、社会問題になっているが、ねたみやひがみ、そねみも、タレこみに向かわせる動因かもしれない。高性能カメラ付きスマホが当たり前の今、そこらじゅうにカメラが設置されている1億総監視社会は誰もが芸能記者になれてしまうのである。

 もちろん、マスコミ側も情報提供を待っているだけじゃない。人気の、時の芸能人であれば、全く根も葉もないところから自宅を割り出し、張り込み部隊が投入されていく。 =つづく

(取材・構成=長昭彦/日刊ゲンダイ)

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