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井筒和幸映画監督

1952年12月13日、奈良県出身。県立奈良高校在学中から映画製作を始める。75年にピンク映画で監督デビューを果たし、「岸和田少年愚連隊」(96年)と「パッチギ!」(04年)では「ブルーリボン最優秀作品賞」を受賞。歯に衣着せぬ物言いがバラエティ番組でも人気を博し、現在は週刊誌やラジオでご意見番としても活躍中。

アウシュビッツの映画こそ日本人には特に薦めたい

公開日: 更新日:

 何年か前、ポーランドの映画祭に招かれた折、主催者の計らいで、アウシュビッツ・ビルケナウ収容所跡に行かせてもらった。ヒトラーとナチがユダヤ人などの絶滅政策(ホロコースト)をどう遂行したのか、ガス室をはじめ、すべて見せられた。

 帰路、パリの空港で、日本のバラエティー番組のロケ隊と出くわし、一緒にいた有名アイドルグループの一員の若造に「どこに行ってきたんすか?」と聞かれ、「アウシュビッツ、世界遺産だわ」と答えると、若造が「フランスの? 面白い所ですか?」と言うので、話すのが嫌になり「スマホで見ろ」と別れた。

 これからもアウシュビッツの映画はまだまだ作られるだろう。日本人には特に薦めたいものだ。この力作もお薦めする。

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