米アカデミー国際長編映画賞「ドライブ・マイ・カー」は見て損なしか…3人が評価

公開日: 更新日:

■評論家筋は高評価だが…

 一方、映画監督の井筒和幸氏は、本紙連載「怒怒哀楽劇場」(2月19日付)で「まったく笑いも泣きもできず、血も騒がず肉も固まってしまった」「ただ陰気な恨めしい顔した男や女に3時間もつき合わされて、何の感情も湧き起こらずじまいで不可解でならなかったのはオレだけか」と超辛口の評価。

 映画評論家の前田有一氏はこう話す。

「私は原作も読んでいますが、それを非常に膨らませている。『村上春樹』『チェーホフ』『多様性』など、確信犯と思われるほど、批評家受けする要素を盛り込んであり、批評家筋の評価が絶大なのは分かります」

 前田氏は続ける。

「ただ、興行的にも、観客の盛り上がりがいまひとつなのは事実です。『国際長編映画賞』の受賞は快挙ですが、『作品賞』にノミネートされたものの、もう少しお客さんの盛り上がりがないと、『作品賞』は取れないのでしょう。しかし、西島秀俊三浦透子の演技は秀逸で、ほとんど2人の会話劇で持たせているのはさすがです」

 179分の長編ロードムービー。中高年は観賞前のトイレは必須か。

■関連キーワード

最新の芸能記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    巨人が楽天・辰己涼介の国内FA争奪戦に参戦へ…年齢、実績的にもお買い得

  2. 2

    号泣の渋野日向子に「スイングより、歩き方から見直せ!」スポーツサイエンスの第一人者が指摘

  3. 3

    囁かれていた「Aぇ!group」は「ヤベぇ!group」の悪評判…草間リチャード敬太が公然わいせつ容疑で逮捕の衝撃

  4. 4

    西武・今井達也「今オフは何が何でもメジャーへ」…シーズン中からダダ洩れていた本音

  5. 5

    ソフトB風間球打にはイップス疑惑…昨季のプロ野球“女性スキャンダル三羽ガラス”の現在地

  1. 6

    高市総裁は就任早々から人事で大混乱…女性応援団たちに“麻市内閣”ポストの目はあるのか?

  2. 7

    一発退場のAぇ!group福本大晴コンプラ違反に「複数人関与」疑惑報道…旧ジャニ“インテリ”枠に敬遠の風向き

  3. 8

    今オフ日本史上最多5人がメジャー挑戦!阪神才木は“藤川監督が後押し”、西武Wエースにヤクルト村上、巨人岡本まで

  4. 9

    崖っぷち渋野日向子に「日本人キャディーと縁を切れ」の声…外国人起用にこれだけのメリット

  5. 10

    くも膜下出血で早逝「ブラックモンブラン」41歳副社長の夫が遺してくれたもの…妻で竹下製菓社長が告白