米アカデミー国際長編映画賞「ドライブ・マイ・カー」は見て損なしか…3人が評価

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■評論家筋は高評価だが…

 一方、映画監督の井筒和幸氏は、本紙連載「怒怒哀楽劇場」(2月19日付)で「まったく笑いも泣きもできず、血も騒がず肉も固まってしまった」「ただ陰気な恨めしい顔した男や女に3時間もつき合わされて、何の感情も湧き起こらずじまいで不可解でならなかったのはオレだけか」と超辛口の評価。

 映画評論家の前田有一氏はこう話す。

「私は原作も読んでいますが、それを非常に膨らませている。『村上春樹』『チェーホフ』『多様性』など、確信犯と思われるほど、批評家受けする要素を盛り込んであり、批評家筋の評価が絶大なのは分かります」

 前田氏は続ける。

「ただ、興行的にも、観客の盛り上がりがいまひとつなのは事実です。『国際長編映画賞』の受賞は快挙ですが、『作品賞』にノミネートされたものの、もう少しお客さんの盛り上がりがないと、『作品賞』は取れないのでしょう。しかし、西島秀俊三浦透子の演技は秀逸で、ほとんど2人の会話劇で持たせているのはさすがです」

 179分の長編ロードムービー。中高年は観賞前のトイレは必須か。

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