歴代天皇は「徳を積む」ことにこだわった 昭和天皇の帝王教育はどうだったのか

公開日: 更新日:

 花園天皇が譲位して後醍醐天皇の時代になると、時の皇太子である甥の量仁親王(のちの光厳天皇)に戒めの書を渡したが、これが「誡太子書」である。

 そこには、例えば「徳がないのに王侯の上に居り、功もないのに君臨するというのでは、自分でも恥ずかしくはありませんか……」といった厳しい言葉が並び、皇太子に強く自戒を求めている。要は、徳を積まなければ天皇といえども人民に見放されますよ、という警告である。現在にも通じるということで、天皇陛下は感銘を受けたのだろう。

 歴代天皇が皇太子に「訓誡書」を贈っていたようだ。そこには「賞罰を明らかにして愛憎をふりまわしてはいけない」「平等に配慮して好悪にかたよってはいけない」など、人間的感情を捨てて没個性化をすすめている。感情をあらわにすると利用されるからだ。「帝王学」というより処世術のように読めるが、おそらく権力のパワーバランスに立っている天皇家の事情がそうさせたのだろう。

 かつての「帝王学」とは、父子相伝のように、天皇が自ら皇太子に教えることだったのだろう。考えてみれば、天皇の苦悩や覚悟は天皇のみぞ知るのだから、当然かもしれない。

最新の芸能記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    《タニマチの同伴女性の太ももを触ったバカ》を2発殴打…元横綱照ノ富士に大甘処分のウラ側

  2. 2

    日本ハムは「自前球場」で過去最高益!潤沢資金で球界ワーストの“渋チン球団”から大変貌

  3. 3

    高市首相が天皇皇后のお望みに背を向けてまで「愛子天皇待望論」に反対する内情

  4. 4

    年内休養の小泉今日子に「思想強すぎ」のヤジ相次ぐもファンは平静 武道館での“憲法9条騒動”も通常運転の範囲内

  5. 5

    新庄監督にガッカリ…敗戦後の「看過できない発言」に、日本ハム低迷の一因がわかる気がした

  1. 6

    『SHOGUN 将軍』シーズン2撮影中の榎木孝明さん「世界的な時代劇映画のプロデュースに関わりたい」

  2. 7

    横綱・豊昇龍が味わう「屈辱の極み」…大の里・安青錦休場の5月場所すら期待されないトホホ

  3. 8

    和久田麻由子アナがかわいそう…元NHKエースアナを次々使い潰す日テレの困った“体質”

  4. 9

    あの細木数子をメロメロにさせて手玉に…キックボクサー魔裟斗のシタタカさ

  5. 10

    細木数子と闘った作家・溝口敦氏は『地獄に墜ちるわよ』をどう見たか? “女ヤクザ”の手口と正体